クリニカルパスのデメリット
いいことばかりに思えるクリニカルパスですが、デメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
クリニカルパスには更新が必要不可欠!
まず、クリニカルパスは治療方法などの変更に伴い、更新をしていかなければなりません。
中途半端な状態でのクリニカルパスでは、逆に効率を悪くさせ、安全面は低下してしまいます。
導入当初は非常に効率が良くなったと感じるのですが、更新がされなければ全く本来の意味を果たしません。
「マニュアル化」に伴うデメリット
また標準化されるということは、言い方を変えれば誰でも同じことをするということです。
その結果、クリニカルパスができていればそれで良いということにもなってしまい、患者さん個人個人に対してのアセスメントする能力を鍛えるという機会は減ってしまうのかも知れません。
もちろんパスだから看護力が下がるということは本来のクリニカルパスの目的から外れてしまうことになります。
本来のクリニカルパスの目的を十分に理解し、なおかつ看護に取り組む姿勢に注意しなければないということです。
クリニカルパスにより標準化されてしまうと、ついつい看護自体が業務の一環になってしまう場合があるということです。
またクリニカルパス通りにいかない、イレギュラーなことが起こることもあります。
こんな時、クリニカルパスに慣れすぎてしまうと、イレギュラーな状況に対応したり、アセスメントしたりする機会を失ってしまっているため、対応できないことにもつながってしまいます。
画像出典:vladtime.ru
クリニカルパスとは まとめ
クリニカルパスの利用は、病院、患者、医療従事者にとってメリットがあるものであると言えます。
しかしその反面、効率か良くなり看護や医療の質を向上させるための何かができているか。
そこが大きなポイントではないかと思います。
クリニカルパスはより良い看護を患者さんに提供するための「看護師の武器」の一つですが、その武器をうまく機能しなかったり、活用できなければ、逆にデメリットにもなってしまうのです。
きちんとクリニカルパスの目的を、なぜこの内容で作成されているのかというところまでしっかりと理解できれば、最高の武器になると思います。
様々なことが便利になる時代であり、業務効率を上げることや、標準化することは大切なことですが、私たち看護師が向き合うのは、「患者さん」であり「命」です。
誰一人同じ人はいません。
看護師としてのスキルを磨きながら、クリニカルパスを上手に使い、より良い看護が提供できるように頑張りましょう。
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