本記事の目次
看護師スキルアップ術 ~コミュニケーション術編~
【看護師スキルその8】円滑な部下への指導ができる(その1)
注意した理由・根拠を明確にする
「本人」を注意するのではなく、「環境の変化」に着目して注意するようにするということも、注意のときの鉄則です。
全部が全部ではありませんが、「その人」自体が悪いというよりも、その人がこれまでの環境で培ってきた常識が、現在の環境に合致していない場合、説得的に根拠を示しながら注意することが重要です。
では、以下2つの具体的なフレーズをご紹介します。
・「○○さんにこれだけ私が言うのは、それだけ患者さんに不安を感じさせるからだよ。」
ただ闇雲に当たり散らすのは、注意するうえでは絶対やってはいけないこと。
なぜ自分は注意しているのか、なぜ私は注意されているのか、ということを明確にするためにも、しっかりと理由を話しましょう。
特に、患者さんに不安を感じさせているというのは、新人看護師にとっても良くないことだとすぐに認識できること。
次から同じような思いを患者さんにさせないためにも、大切なことです。
・「○○をやらないと、こんなリスクがあるんだよ。」
看護師が行うケアには、必ず根底には安全性のある根拠が裏付けとしてあります。
ただ業務手順を説明し、注意して見直すだけで終わるのではなく、きちんと根拠を説明しながら注意するしましょう。
そうすることで、注意される側も納得した気持ちになり、そして嫌な気持ちにはなりにくいものです。
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【看護師スキルその9】円滑な部下への指導ができる(その2)
注意したあとに、自分の体験談や自分の新人・若手時代の経験を話す
注意で終わるだけではなく、自分の経験を交えて改善を促すのが効果的な場合があります。
ただし、自分の体験談を自慢話にすり替えたり、関連性が薄いのに無理やり自分の体験談と被せてしてしまうと、逆に相手の印象を大幅に悪くしてしまうことがあるので、その点には気を付けましょう!
人は、自分がある仕事を出来るようになった途端に、「出来なかった頃の自分」を忘れ去ってしまいがちです。
その点を意識しつつ、以下二つの具体的なフレーズを見ていきましょう!
・「○○さんに注意したけど、私も新人時代は、同じことで注意されたんだよね。」
新人や若手看護師にとって、注意や指導をしてくれる看護師は、目標であり尊敬する立場。
いわゆる成長モデルです。
そんな先輩が同じように注意されて、こんなに成長されたとわかれば、注意されてもモチベーションは下がらないはず。
親近感や共感的な気持ちも生まれ、嫌な気持ちにはなりにくいはずです。
・「まーでも、最初からうまくいく人なんていないよね、私も全然できなかったし。」
新人看護師は特にまだ自信がない時期。
うまくいかないことだらけで、気持ちもネガティブになりがちです。
そんなときは、みんなうまくいかない時なんだということを伝えた方が良いでしょう。
特に注意された時には、気持ちが落ちてしまいがちなので、フォローが必要。
自分ができなかったことも伝えると、先輩でもできなかったんだと、少し気持ちが楽になるはずです。
嫌な思いをしたとしても、後味としては残りにくいでしょう。
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【看護師スキルその10】円滑な部下への指導ができる(その3)
注意一辺倒にせず、良いところは褒める
これも、注意するときの王道です。
あまりに連続して叱られ続けると、「自分の存在を否定された」と卑屈に思ったり、「自分はいなくていい」といったネガティブな心持ちになったりと、部下としてはなかなかにつらいもの。
ですので、「しっかりあなたのことは見てる」ということを伝えるためにも、いいところを褒めるということは忘れないようにしましょう。
・「○○さん、それは良くないでしょ。でも、さっきのあの対応はよかったと思うよ。」
悪い対応や処置は必ずあります。
しかし、先述したように、そこをひたすら注意ばかりしていては看護師は嫌な気持ちになり、自己肯定感が失われてしまいます。
注意したあとに、良い部分が他のことでもあれば必ず褒めること。
褒めることで自信もつく上、注意された時に一時的に湧き上がる嫌な気持ちも軽くなります。
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【看護師スキルその11】部下や新人のアセスメントを丁寧に行うことが出来る
たとえば、プリセプターとして活動する際に、この能力は非常に重要です。
プリセプターとして担当する新人看護師の情報は、実際に関わるまで全く分かりません。
まずは、新人看護師の様々な面を自分なりに分析しアセスメントしてみましょう。
どのような人間であるかを知ることは、その後の教育の場面で非常に重要になってきます。
看護師として多くの患者さんと関わってきた皆さんであれば、しっかりとアセスメントできるでしょう。
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【看護師スキルその12】患者さんとの会話のテーマをうまく切り替えられる
看護師は日々忙しい中、患者さんやスタッフとのコミュニケーションをたくさんとります。
しかし、ときにこれ以上この会話を続けられないなと思うときもあったりするもの。
そこで、相手にできるだけ不快な思いをさせずに会話のテーマを切り替えるフレーズが使えるコミュニケーション術は、意外と重要です。
たとえば、下記の3つの様なタイプがあるでしょう。
1.違うテーマで質問をする
2.”微妙に”話のテーマを切り替える
3.”思い切りよく”替えてみる
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【看護師スキルその13】患者さんからの困った質問にもうまく切り返すことが出来る
患者さんにとって病院内で一番身近な存在である看護師(ナース)は、質問をしやすい相手であり、本当にたくさんの質問を受けます。
質問しやすい対象であることは嬉しいことなのですが、答えが分からない質問だったり、答えづらい質問だったり、答えていいのか分からない質問だったり・・・と、困ることは多々あります。
そんな困った質問も、臨床経験を積んでいくと上手に対応できるようになってくるものです。
すなわち、これもまた重要なスキルであるということ。
下記、切り返しフレーズのパターンを5種ご紹介します。
①「人間の体のことなので個人差はありますが・・・」
②「医師ではないので医学的知識というより経験上の話になってしまいますが・・・」
③「医師、薬剤師からはどのように聞いていますか?」
➃「申し訳ありません、知識不足で…私も気になるし今後の看護の中でも大切なことなので勉強してきます」
⑤「医師に聞いてみましょう」
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