看護師になり早いものでもう随分の年月が過ぎました。
看護師は、業務を確実に遂行出来ることが「当たり前」とされる職業です。
患者様の命と向き合う仕事だからミスは許されないため、それは当然の事なのかも知れません。
新人時代を過ぎると自分の成長を評価するのも、自分自身になってしまいます。
私自身が、「ほかの人はどうなんだろう?」と思うのが、
今回お話する「自分の看護スキルの成長を感じたエピソード」です。
3つご紹介していますので、共感できるものがいくつかあれば嬉しいです♪
本記事の目次
【看護師のスキル成長エピソードその1】読めた!宿敵心電図!
新人看護師として働き始めた私は、循環器科内科病棟へ配置されました。
そこでの私の最大の宿敵は「心電図」でした。。。
循環器内科での必須スキル、心電図でのモニタリング
循環器内科の患者様の多くは、心臓の状態を観察するためにモニタリングを行います。
ナースステーションには多くのセントラルモニターがあり、24時間患者様の心臓の状態を表示しています。
疾患があるからモニタリングを行っている訳ですから、それが理解できなければ患者様の状態を観察できませんし、異常の早期発見もできません。
教科書や医学書などで心電図は嫌と言うほど見て勉強しても、実際に動く心電図は別物です。
先輩看護師さん達は「だんだん分かるようになるから大丈夫!」と言ってくれましたが、分からないということが不安で、怖くて仕方ありませんでした。
「初めての気付き」が更なるスキルアップのきっかけに
色々な本を読んで勉強したり、先生や先輩看護師をつかまえて教えてもらったり、今振り返ってもあの時が一番ガツガツ勉強していた気がします。
試行錯誤を繰り返しながら、初めてモニターで動く心電図の異常に気が付く事が出来た時、本当に感動しました。
その後心電図を学ぶ事に没頭し、「循環器内科をもっと勉強したい!」と思うきっかけを得ることが出来ました。
今は循環器内科での勤務ではありませんが、この経験は今でも私にとって非常に良い経験だったと思っています。
画像出典:demiedo.es
【看護師のスキル成長エピソードその2】AEDはすごいやつ!
AEDを一般市民が使用できるようになったのは平成15年(2003年)の事です。
現在では色々な場所でAEDが設置され、BLS(一次救命措置)には欠かせない物となりました。
院内講習会などでシュミレーションはした事がありましたが、まさか実際に使う事になるとは思っていませんでした。
誰しもいざ急変となると、やはり焦ってしまいます。
ましてやそれが院外となればなおさらではないでしょうか。
画像出典:upload.wikimedia.org
私がやらねば誰がやる、BLS
ある日、近所の市民ホールである講演会を見に行きました。
受付を済ませ席に座ろうと思ったその時、受付ホールで男性が突然倒れました。
多くの人がいましたが、その場は騒然となり、BLSを開始する人はいません、、、
「私がやらねば誰がやる!」
そう思い、私はホールのスタッフへの救急車の要請依頼をし、周辺の人達への協力を仰ぎ、意識および呼吸を確認した後、BLSを開始しました。
AEDがシミュレーションと同型で安堵
そうして胸骨圧迫を繰り返している最中。
AEDが届けられました。
実際に使用した経験はありませんでしたが、救命率が上がる以上、使用しない手はありません。
シュミレーションで使用した同型機種のAEDであり、シュミレーションしていた事を本当に良かったと思いました。
手順通りに準備をしたところで、AEDの指示は「ショック実施」。
指示通りに実施後、胸骨圧迫を再開しようとした時に、男性の呼吸は無事再開。
救急隊が到着し、病院へと搬送されました。
AEDによる処置で、自分に自信を
私が処置をしたのは時間にして20分程度だったと思いますが、本当に長い時間に感じました。
後日、男性が病院で無事に命を取り留めて治療を引き続き受けている事を聞き、「本当に良かった」と思いました。
その反面、「もし看護師としての経験も浅く、AEDのシュミレーションを受けていなければ、私は同じことが出来たのか?」とも考えました。
それまで救急処置に関して自分のスキルにどこか不安を持っていた私にとって、少し自信を持つことが出来た経験でした。
普段の何気ない業務でも、気を抜くことが少なくなったのは、その時以降のお話です。
画像出典:site-fusion.co.uk
【看護師のスキル成長エピソードその3】ありがとうの笑顔
繰り返しになりますが、看護師という仕事は「出来て当たり前」がスタンダードです。
誰も評価はしてくれません。
そんな私達看護師への数少ない評価の一つに、患者様からもらう「ありがとう」という言葉があります。
自分の看護に自信が持てない
ある時私は脳梗塞後の患者様を受け持つことになりました。
治療の効果もあり、状態は安定していましたが、コミュニケーションを取ることは出来ず。
苦痛表情は見られましたが、それ以外は無表情な状態でした。
少しでも苦痛を取り除ける様にと、様々な関わりを行いました。
残っている機能を最大限に生かし、機能回復。
手足の拘縮を防ぐためにリハビリやマッサージを行ったり、手浴、足浴、補清の面においても、色々と患者様に合ったものをと考え、他のスタッフの協力も得ながら看護を行いました。
「苦痛表情=ダメな事」と自分なりに判断しながら看護をしていましたが、それ以外の反応は得られない状態でしたので、
自分の行っている事が良い看護なのか、何をすればいいのかと、疑心暗鬼になっていました。
自己肯定感と成長の実感を与えてくれる、笑顔
そんなある日、いつもの様にケアをしていると、患者様の表情に変化がありました。
苦痛表情しか示さなかった患者様が笑顔を見せてくれたのです。
病状が安定、回復したからこその反応ではあると思いますが、その笑顔が今でも忘れることができません。
患者様の個別性に合わせた看護を行うことは、言うのは簡単ですが、実践することは非常に難しいです。
そんな中でもらった笑顔は、がむしゃらに看護をしていた自分を肯定してくれたように感じたとともに、「自分自身も少しは成長できたのかな」と思わせてくれるものでした。
画像出典:healinghealth.com
看護師のスキル成長エピソード まとめ
自分自身の体験談を綴ることで、改めてこう思いました。
看護師の仕事は大変だけど、やりがいのある素晴らしい仕事だ
自分自身がスキルアップを重ねて成長する事は、患者様により良い看護が提供出来るという事に繋がります。
今日より明日、明日より明後日。
自分自身が成長できるように、皆さん頑張りましょう!
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