自立支援医療制度という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
自立支援医療制度というのは、『心身の病気によって外来通院を必要とする患者さんの医療費負担を軽くしましょう』、という制度です。
自立支援医療制度を利用する人はどのような人たちなのか、適応される病気なども含めご紹介させていただきます。
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画像出典:thenewsdoctors.com
3割の負担すら厳しいのが、長期通院患者と透析患者
現代の日本では、多くの患者さんが3割負担で通院と投薬を受けています。
例えば、診察代と薬代が1か月で10000円だったとしましょう。
現在3割負担で医療を受けている人は、実質の負担額は3000円です。
1か月で3000円なら、大した金額ではないと思うかもしれません。
しかし、長期通院をしている人の多くが、仕事をセーブするなり休職しているのが現状です。
収入は減っているのに、支出だけは治療費の分増えてしまうのです。
透析患者さんに至っては、週3回・半日を病院の透析室で過ごすことになります。
健常者と同じだけの労働をすることは、時間的にも難しいのです。
また、これらの経済的な不安は、精神面へも大きく影響します。
原疾患が精神疾患だった場合は特に、コントロールの悪化にもつながりますから、治療に影響してしまいます。
そして、せっかく受診をしていても一向に良くならない・・・という、悪循環を生み出してしまうのです。
画像出典:time.com
自立支援医療制度は、どんな人が受けられるのか?
そこで、外来通院によって原疾患に対する医療を受けている人に対し、医療費の自己負担額を軽減するために設けられた公費負担医療制度が、自立支援医療制度です。
対象者と対象となる疾患は、おおまかに下の通りです。
<対象者>
・精神通院医療:統合失調症などの精神疾患があり、外来通院で継続治療を受けている者
・更生医療 :身体障害者手帳の交付を受けた者(18歳以上)
・育成医療 :身体に障害を有する児童(18歳未満)
<対象となる疾患>
(1)精神通院医療:精神疾患に対する、向精神薬の投薬や精神科デイケア等
(2)更生医療、育成医療:
ア 肢体不自由・・・関節拘縮→人工関節置換術
イ 視覚障害 ・・・白内障→水晶体摘出術
ウ 内部障害 ・・・心臓機能障害:弁置換術、ペースメーカー埋込術
ただし、上記の対象者全てに一律同じ金額を補助しましょう、ということではありません。
所得に応じて、1か月あたりの負担額が決められます。
詳しくは、厚労省の『自立支援医療における利用者負担の基本的な枠組み』を参考にしてください。
画像出典:healthylife.com
自立支援医療制度とは まとめ
心身に障害があっても、長期に渡る通院治療が必要であっても、健常者と同じように一般社会で生活していくことを目指し、このような制度が作られました。
あまり馴染みのない言葉かもしれませんが、自立支援に対する制度、お分かりいただけたでしょうか?
看護師として、患者様にしっかりと説明できるだけではなく、自身も知っておいて損はない知識です。
ぜひこの機会に理解を深めてみてはいかがでしょうか?
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