慢性期病院/長期療養とは? ~長期療養が必要な病気、ご存知ですか?~


 

平成26年(2014年)10月1日から施行された病床機能報告制度では、病院が「高度急性期」「(一般)急性期」「回復期」「慢性期」の4区分から一つを自主的に選択し、都道府県に報告し、都道府県が公表することが定められました。

その点、ビーナースではこれまで、「高度急性期」「(一般)急性期」「亜急性期および回復期」についてご説明してきましたが、

今回は病床機能に関する解説記事の最後として、「慢性期」(長期療養)について基本事項を含めて整理していきたいと思います。

 

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慢性期、長期療養

画像出典:premis.com.au

 

慢性期(医療)とは

 

まず、慢性期医療とはどういったものか、その定義をご紹介します。

定義としては様々唱えられていますが、たとえば次のように言われています。

 

・「急性期、亜急性期の時期を過ぎ、病状も安定しているが完治しておらず、病院での治療が必要な状態の患者が対象となる医療」(引用元

・「病気の治療をし、リハビリテーションにより自立支援をする場」(引用元

※参考記事:自立支援医療制度とは?

 

つまり、「急性期や回復期を脱してはいるが、依然完治に至らず、病院での治療を必要としている状態」のことです。

 

なお、政府資料によれば、「慢性期機能」とは「長期にわたり療養が必要な患者を入院させる機能」とされています。

ビーナースでは何度もご紹介していますが、病床機能報告制度について示した下図をご参照ください。

※参考記事:病床機能分化とはなにか? 医療提供体制の変化を簡単におさらい♪

 

病床機能報告制度

画像出典:全国厚生労働関係部局長会議資料(平成28年1月19日)

 

では、「長期療養」とは具体的にどのようなものを言うのでしょうか。

 

長期療養とは

 

長期療養という概念を理解する際には、長期療養が必要な病気を参考にするとよいでしょう。

 

長期療養が必要な主な病気

 

厚生労働省の統計「患者調査」では、病気の種類ごとに平均的な入院日数は何日だったかを調べています。

下表は、平均在院日数が長い疾患から順に並べたものになります。

 

傷病分類 平均在院日数
統合失調症 561.1
血管性認知症 359.2
アルツハイマー病 236.3
脳血管疾患 93.0
結核 65.4
高血圧性疾患 41.2
骨折 41.1
糖尿病 36.1
中毒やケガなど(骨折のぞく) 33.4
筋骨格系の疾患 32.2
血液・免疫の障害 30.0
肝疾患 27.4
皮膚の疾患 26.8
胃がん 22.6
腎臓・生殖器系の疾患 22.1
心疾患(高血圧性のもの除く) 21.9
気管支・肺がん 21.7
高脂血症 21.2
肝がん 18.6
結腸・直腸がん 17.5
先天奇形・染色体異常など 16.5
食道・胃の疾患 15.9
ウィルス肝炎 15.4
虫歯 15.4
ぜんそく 12.7
乳がん 11.8
周産期に発生した病態 11.4
耳の疾患 8.2
目の疾患 5.3
歯肉炎など 4.0

※参考サイト:所得補償保険の教科書

 

同調査によれば、平均的な入院日数は約30日とのこと。

したがって、あくまで「平均」を見れば30日以上の入院は「長期」と判断することが出来るでしょう。

 

なお、厚生労働省の「長期療養者就職支援事業」のページを見てみると、下記のような記述があります。

 

近年、医療技術の進歩や医療提供体制の整備等により、がん患者の5年後の生存率がおよそ60%までに向上している状況などの中、がん、肝炎、糖尿病等の疾病により、長期にわたる治療を受けながら、生きがいや生活の安定のために就職を希望される方に対する就職支援を推進することが社会的課題となってきています。

 

つまり、「がん、肝炎、糖尿病等の疾病」が念頭に置かれていることが分かります。

※参考:HIVにおける長期療養の意味について

 

慢性期病院・長期療養において必要な看護

 

ココナス」によれば、慢性期病院における看護師の役割として、次のようなことが挙げられています。

 

  • ・慢性期の病院の看護師の役割は、急性期病院の看護師と大きな違いはない
    →たとえば病棟勤務なら、入院患者の看護ケアを行うのが主な業務で、具体的には見回りや食事の配膳、食事の介助、排せつの介助、点滴、与薬、バイタルサインの測定、ベッドメイキングなど検査や簡単な処置、身の回りの世話を行う
  • ・慢性期病院では患者の病状が安定してきているため、心理的にも余裕を持って患者に対応できる
    →患者一人一人とじっくり向き合えるのが慢性期病院の特徴。と言っても、決して仕事が楽というわけではなく入院期間が長くなったり、疾患の予後に対する不安を抱える患者への精神的ケアも必要
  • ・患者の特徴としては、疾患との付き合いが長いため、病気のことや内服薬・検査や検査値に対する知識をたくさん持っている方も多く、対応が難しい場合もある
  • ・慢性期病院ではゆとりを持って看護ができるというメリットがある半面、看護師として様々な経験を積んでスキルアップする機会が少ないというデメリットもある

 

慢性期病院/長期療養とは? まとめ

 

以上が慢性期病院/長期療養のご説明です。

「慢性期」という抽象的な言葉ではなかなかイメージがつきにくいかもしれませんが、具体的な疾患名等で説明が出来れば、イメージがしやすくなるのではないでしょうか?

現在も医療提供体制の改革は発展途上にあります。

今後、分からない言葉が出てきたときは、とにかく定義を確認し、具体化すれば、分かり易い形で記憶することが出来ることかと思います。

ビーナースでは、そのお手伝いを少しでも多くできれば幸いです♪

 

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