在宅医療に関わっていると、予想もしていなかった仕事を患者さん、もしくは家族から頼まれることがあります。
その中には訪問看護師としての仕事なのか?と疑問を思ったこともありました。
今回は訪問看護師になってみて驚いた仕事を5つ、紹介致します。
知っておいて損はないと思います!
画像出典:hecticparents.com
【訪問看護師になって驚いた仕事①】昼食の調理
パーキンソン病を患う独居の患者さん宅での仕事は調理だった
パーキンソン病は特定疾患で、訪問看護は医療保険からサービスに入ります。
この方は独居で、娘さんが近くにおられましたが、娘さんは家庭もあり、就労もされておられ、患者さんの介護を十分に行うことができない状況でした。
また、経済的にも苦しく、介護保険のサービスを十分に利用することができなかったのです。
パーキンソンの内服を1日7回も服用しておられ、on-off現象も多くみられていました。
毎日、昼に内服の服薬状況の確認と安否確認のために訪問看護が導入されていたのですが、現実行っていたのはそれ以外の昼食の調理でした。
材料が無い時には近くのスーパーに買い物に行かなければならないこともありました。
私はその頃家庭を持っており、日常的に料理を作っていましたので特に問題はありませんでしたが、独身の看護師さんには苦痛だったようです。
画像出典:seniorhcco.com
【訪問看護師になって驚いた仕事②】入浴介助の後の浴室の掃除のこだわり!
水滴が亡くなるまで浴室内を拭く
訪問看護のサービス内容には入浴介助もあります。
この入浴介助は患者さんの自宅の浴室を利用して行います。
なので、家族がおられる方は訪問看護師が訪問する時間に準備をしていただけるのですが、中には独居の方や老老介護の際には、私たち訪問看護師が準備をし、後片付けをすることがありました。
その時のことです。
浴後に浴室の掃除を頼まれました。
浴室洗剤できれいに洗ったあと、患者さんのご主人からチェックが入り、きれいに洗えたとご主人が納得された後、乾いたフェイスタオルを3枚渡され、水滴が全くなくなるまで浴室内を拭くように命じられたのです。
カビの発生を予防するために行っておられたのでしょうが、入浴介助をする時間よりも浴室掃除の時間の方が長かったように思います。
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