看護過程とは? ~実は「身近」だった看護過程、2人の大理論家~

 

看護過程というと、学生時代に苦しめられてきた人も多いのではないでしょうか?

また、そんな経験から「看護過程という言葉を聞くことさえも嫌だ!」という人もいらっしゃることと思います。

しかし、看護過程とは、看護師をする上で非常に大切なものであるとともに、実は普段から私たちも看護過程に触れているのです。

今回は普段から触れている看護過程についてお伝えし、上手く行なうポイントをご紹介させていただきます。

 

看護過程とは

画像出典:iphnc2013.com

 

【PR】
看護師さんで転職を考えている方は
こちらがオススメです♪

 

看護過程とは?

 

看護過程って何ですか?

こう聞かれて、その意義をしっかりと答えられる人はおそらく少ないのではないかと思います。

それはやはり、看護過程=苦しめられたという印象が強くなってしまうことにも起因しているのではと推測します。

看護過程について改めて考えてみましょう。

 

画像出典:allnursingschools.com

 

看護過程ってどんなもの?

 

看護過程とは、学術的には下記の意味で使われています。

 

看護の知識や経験に基づいて患者の看護上の問題を明確にして計画的に看護を実施、評価するための系統的、組織的な活動

 

看護過程は、「アセスメント→診断→計画→実施→評価」というのが一連のサイクルになっていて、これらをぐるぐると巡らせて対象を診ていくこととなります。

一般に言われるPDCAのようなものと捉えていただくのがわかりやすいかもしれませんね♪

 

一連のサイクルの解説

 

それでは、上記に出てきた一連のサイクルの言語の意味を解説していきたいと思います。

まずは、アセスメント

これは、情報を収集してから分析までを行うことを言います。

患者の情報を収集し、その問題となっていることの理由や原因を科学的な根拠に基づいて追及していくことを言います。

次に、診断

これは、アセスメントで明確になった問題を整理して、問題にナンバリングをしていきます。

そして、計画でその挙げられた問題に対しての計画を立案し、実際に計画に沿って実施をします。

最後に、実施した看護は正しかったか、どのようにすればさらに問題解決に踏み込めるかというところを評価します。

 

看護過程は難しいものではありません!

 

看護過程は難しいと無意識のうちに考えている人も多いかと思いますが、看護過程は実はとっても簡単なのです。

それでは、なぜ、そう言い切れるのかを下の例から見ていきたいと思います。

 

「nurse with patient」の画像検索結果

画像出典:soocurious.com

 

看護過程は、日常的に看護師であれば行っています

 

学生時代に必死になって紙面に起こしていた看護過程

実は社会人になってからもこのプロセスは常に行っていると言えます。

 

例えば、患者が頭が痛いと訴えたとします。

アセスメント]看護師であれば頭がなぜ痛いか、現病歴から頭が痛い原因を分析していきます。

診断]次に、頭が痛い原因を整理していきます

実施]そして頭が痛くなくなるには何をしてあげたらいいのかを考え、行動に移します

評価]行動した結果、患者の頭痛はどうなっていったか自分の行いを振り返り、頭痛が治っていなければ次の手法を考えます

 

このように、看護師であれば実は日常業務の中で無意識にこのプロセスを行うことができているのです。

 

看護師が、実習の看護学生が陥りやすい罠を作っている!?

 

看護学生の時に、「患者の状態は日々変わっていく」というような指導を受けた記憶はありませんか?

それなのに、カルテを見ると「N.P」(no problem=問題なし)と書かれているのを見て疑問に思った記憶があります。

看護師が書くN,Pって、実は問題がないのではなく、自分の立てたプランで患者に不利益を与えていないため、継続していくという言葉が含まれているように思います

そうしたことを知らない、学生は、N.Pという文字だけ見て、何も変わっていないんだと誤解をしてしまっているように感じます。

実習受け入れ先となっている看護師は、看護学生の手本となるような看護記録、看護過程の展開をしてほしいものです。

 

【PR】
看護師さんで転職を考えている方は
こちらがオススメです♪

関連する記事


エンゼルケアとは?〜看護師が患者さんに関わる最期のケアです

看護師として患者さんと向き合う以上、避けて通ることのできないのが患者さんの「死」です。死に向きう回数が多くても、寂しい気持ちは変わらないですよね。今回はそんな患者さんに看護師が行なう「最期ケア」である「エンゼルケア」についてまとめてみたいと思います。