どんな人でも、排泄行為は最期まで他人の世話にならずに自分で行いたいと考えるもの。
しかし、突然何らかの理由で自分で行えなくなくなる可能性があります。
特にトイレ介助の場合には、排せつ行為についてナイーヴに思う患者さんもいることから、トータルケアの精神を忘れないことが重要です。
もし自分がその立場に立った時はどうしてほしいだろうだろうと考えながら、トイレ介助を正しい方法で行いましょう!
1. トイレ介助における利用者の状態把握と介助方法の選択
(1) トイレ介助における事前のアセスメント
利用者その人の「心身機能」「活動」のアセスメントと「環境因子」のアセスメントをつなげながら、安全に気持ち良く排泄行為が行えるようにしましょう。
以下、利用者の「活動」におけるポイントとなります。
- ●尿意・便意の自覚があるかどうか
- ●どのくらい我慢できるか
- ●トイレまでの移動動作に問題はないか
- ●トイレの便座に座る動作は可能か
- ●排泄に伴う一連の動作ができるか
- ●トイレから居間・ベッドまでの移動好意が可能か
上記ポイントに対して、「環境因子」が整っているか確認していきます。
- ●トイレまでの距離と廊下や床の状態→障害物や段差の確認
- ●トイレの広さ→車いすもは入れるスペースがあるか、介護者が一緒に入れるか
- ●便座の高さ、便器・便座の種類
- ●手すりの位置や段差の確認
- ●用便中・後の連絡方法
ここで、細かい箇所でも環境が整っていないと、簡単に事故が起きてしまいます。
小さな所まで視点を広げ、少しでも危険が生じる所は、あらかじめ対処法を考えておきましょう。
画像出典:portakabin.co.uk
(2) 環境面でのトイレ介助のポイント
転落・転倒の防止、手すりや滑り止めの設置など、全過程が安全であることを確認していきましょう。
あくまでも、自立を尊重とした介助を心がけましょう。
また、可能な限りトイレで排泄はできるようにし、プライバシーを保って落ち着いて排泄ができるように配慮します。
そのため、心のこもったさりげない介助が必要です。
頼みやすい態度で接したり、頼まれたらすぐに応じる行動を意識していくと、利用者に我慢をさせない行為へとつながります。
さらに、当たり前のことですが、必ず清潔な環境と手洗い・換気を心がけましょう。
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