在宅で療養する場合には、対象の方のかかりつけ医師や看護師、薬剤師、リハビリ職種、介護士やケアマネージャーなどのスタッフがチームとなって援助をしていくことになります。
近年は、住み慣れた我が家で最期を迎えたい、そんな希望をもつ人は少なくなく、終末期であっても在宅を希望する人もいます。
そんな希望を叶えるための看護師の仕事として、訪問看護師が注目されています。
では、看取りにおける訪問看護師の仕事内容や役割とはいったいどのようなものなのか?
本記事では、その3つの柱を概説致します。
※看取りって何?と思った方はこちらへ→看取りとは ~「3人に1人が65歳以上」という事実に対する活路~
画像出典:whistleblowergov.org
【在宅の看取りにおける訪問看護師の役割その1】日々の状態変化のチェックや医師の指示のもとでの医療処置
病院とは異なり主治医は、多くは地域の訪問診療医となります。
訪問看護師は主治医と同じ組織に属していることもありますが、そうでない場合も対象者の主治医と連絡をとり、連携しながら看護を行うことになります。
看護師が日々の対象者の健康状態(血圧、体温、呼吸状態、脈など)のチェックや、生活(食事、排せつ、清潔、療養環境)のケアとサポートを行い、小さな変化も見逃さないように主治医に報告をするのがとても大切です。
訪問看護師は主治医の指示のもとで必要な医療を行うこともあります。
カテーテル交換や点滴のほか、特に看取りでは、対象の方の痛みのコントロールや緩和などのための処置を行うことがあります。
※より詳細に看取りについて知りたい方はこちらへ!→看取りにおける看護計画(ケアプラン)の重要性〜寄り添う気持ちを行動に起こすということ
画像出典:medstarvna.org
【在宅の看取りにおける訪問看護師の役割その2】利用者の家族への支援
在宅での看取りは身体的にも精神的にも家族への負担が大きいものです。
死という自分が体験しようのないものへの恐怖、大切な人がいなくなるという不安、大切な家族の苦痛や意思が明確にわからない不安、自責の念。
たくさんの不安に対して看護師は寄り添っていくことが必要になります。
看護師は、専門性に基づいて現在の状態や今後の見通しについての説明や助言を行います。
また、看取りの過程で追加された家族の希望についても柔軟に看護計画に組み込むなど、家族が少しでも安心して看取りを行えるように援助を行っていくのです。
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