統合失調症とは、以前「精神分裂病」と呼ばれていました。
およそ100人に1人弱がかかる頻度の高い病気です。
誰がいつかかってもおかしくありません。
今回は統合失調症とはどういった病気なのか、お伝えしていくことでこの病気に備えるきっかけにしていただければと思います。
画像出典:stenbergcollege.com
統合失調症とは
統合失調症は、幻覚や妄想の症状が特徴的な疾患です。
それに伴って、生活の障害・病識の障害という特徴を併せ持ちます。
現在は、新薬の開発・心理社会的ケアの発展により、初発患者の半数が完全かつ長期的な回復を期待できるようになりました。
統合失調症の一般向け説明(日本精神神経学会「精神分裂病の呼称変更委員会」作成)
公益社団法人「日本精神神経学会」
統合失調症が発病する原因
統合失調症の根本的な原因はまだ解明されていないが、リスク要因がいくつかあることが分かっています。
病気になりやすいもろさ(脆弱性)
統合失調性になりやすい脆弱性に加え、そこへ心理的・社会的・身体的ストレスがかかることで発症しやすくなります。
画像出典:joycekayhamilton.com
神経伝達物質のアンバランス
脳内では、情報をやり取りするために、いくつもの神経伝達物質が分泌されているが、その中でも「ドーパミン」と「セロトニン」が発病に関わる物質であるという説があります。
遺伝
統合失調症は遺伝病ではありません。
しかし遺伝的な素因に加えてほかの様々なリスク因子が関係したとき、統合失調症になると考えられています。
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