『ホスピス緩和ケアと癌(ガン)の基礎知識』 第3回:癌の三大治療法

 

その他の療法(緩和ケア)

 

さて、上ではこれまでの「がん治療」における主流をご説明しました。

しかし、最近では「第四の治療法」も徐々に広まりつつあります。

それが、<4>緩和ケアになります。

これまでは、がんの末期のケアというイメージの強かった緩和ケアですが、現在では、がん療養中の痛みや辛さを軽減させるためには治療初期から行うべきと考えられ、告知後から積極的に取り入れられています。

また、三大治療の補完的に行われる代替療法もあります。

※参考記事:【緩和ケアに係る診療報酬改定2016】がん治療中の外来患者の在宅医療への連携の充実(用語説明付)

 

画像出典:media.galaxant.com

 

補完的に行われる療法って?

 

補完的に行われる療法は主に3つあります(参考)。

 

  • 漢方薬:主に副作用の対策や、全身の免疫力を高めるために、方剤などが用いられます。保険が適用される漢方薬もあります。
  • 温熱療法:がん細胞が約43℃の熱で死滅する特性を利用し、がんの病巣に集中的に熱を当てたり、全身的に体温を上げたりすることで治療する方法。血行が良くなることで、全身の免疫力が向上するというメリットも期待できます。
  • 理学療法:乳がんや子宮がん、前立腺がんの手術や放射線療法のあとに出現した進行性のむくみ(リンパ浮腫)に対しては、スキンケア、圧迫療法、リンパドレナージ(リンパマッサージ)、運動療法を組み合わせた複合的理学療法が行われ、保険も一部適用されます。

 

まとめ ~癌の治療はあらゆる方法で!~

 

がんの三大治療法」は、どれかがすべてのケースにおいて優れているということはありません。

患者さんや症状に合わせ、すべての治療法が常に選択肢として考えられるべきものです。

そして当然のことながら、「緩和ケア」もそのうちの一つになりつつあります。

では、緩和ケアは癌に対してどのような措置を行うのでしょうか?

今回はあまり触れなかったこの部分を、次回以降ご説明していきます!

 

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『ホスピス緩和ケアと癌(ガン)の基礎知識』 第2回:癌の原因と特徴

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