『レクリエ』という「高齢者介護をサポートするレクリエーション情報誌」の編集長である嶋津さんに、
「看護職の方にも、介護に関する質の高い情報をお届けしたい」との想いでインタビューしました。
施設介護職向け雑誌『レクリエ』について
――『レクリエ』は、どのような方に向けて、どんな情報を発信していますか?
『レクリエ』はデイサービスや特養、老健、老人ホームの介護職の方に向けて、「日々どのようなレクリエーション活動をしていったらいいのか」、また、介護の最新情報についての発信をしています。
――『レクリエ』を2013年に創刊された背景は、どういったものでしょうか?
高齢者の方々が増えてきている社会状況の中で、出版社として「高齢者の方々や、介護をされている方々にもお役に立つことは何かできないか」という思いがありました。
弊社では保育園、幼稚園の保育者向けの雑誌『PriPri』を出版してまいりましたので、そのノウハウを生かして介護従事者向けの雑誌を作ろうと考えました。
――『レクリエ』には具体的に、どのような情報が載せられているのでしょうか?
介護現場での季節の制作・ゲーム・料理・園芸などの「レクリエーション活動提案」をメインで掲載しています。
その他の読み物ページには、介護の最新情報や、介護職の方々が毎日介護の中でお話をするネタ集が載っています。
実用ページとして、実際にコピーして利用者の方に配って使う塗り絵やパズルを掲載しています。
――ネタ集と言いますと、どのようなものでしょうか?
たとえば「今日は何の日?」というコーナーがあるんですけれども、季節のお話や記念日などの話が出来るよう、高齢の方々に共感していただけるような話の題材を用意しています。
――編集におけるコンセプトはどのようなものですか?
一番大事にしているのは、「現場の方に本当に役に立つのか」という点です。
具体性があるものなのか、という基準は非常に大事にしていますね。
――『レクリエ』に関する新しい取り組みとして「こういうことが出来れば」と考えていることはありますか?
いろいろなバラエティに富んだやり方で読者の方の声を拾っていきたいと思っています。
展示会やセミナーなど、いろんなやり方でもっと現場の方との交流を深めて、真実に近づいていく努力をしていきたいと考えています。
※下の写真は、展示会出展の様子
訪問介護事業者向けの雑誌『へるぱる』について
創刊から3年。
多くの読者から「役に立った!」「悩みが解決された」などの喜びの声が寄せられるようになった『レクリエ』。
世界文化社は訪問介護の現場で働く方々に向けた『へるぱる』を5月11日に創刊する予定です。
――『へるぱる』はどのような雑誌なのでしょうか?
訪問介護事業所にいらっしゃるサービス提供責任者の方やホームヘルパーさん向けの雑誌で、実際に訪問介護を行う中でぶつかるさまざまな困難を乗り越えるときに、是非読んで頂きたいです。
「訪問介護ってやりがいのある仕事」、「明日も頑張ろう」という気持ちになってもらいたい、というのが大きな意味での主旨ですね。
具体的には、たとえばコミュニケーション法や介助術、料理のレシピなど実際のやり方をわかりやすく掲載しています。
それから訪問介護に欠かせない法令・制度といった内容を盛り込んでいます。
ビーナース読者の方々に向けて
――訪問の「看護」の方が『へるぱる』を見ても勉強になることはありますか?
あると思います。
介護職の方が現場で必要なことを知ることで、看護職の方が介護職の方とどう連携すればいいか、のヒントになるのではないかと思います。
――看護職の方、あるいは医療従事者の方に何かメッセージがありましたら、ぜひお願い致します。
医療従事者の方が、介護職の方とも連携を深めてければすごくいいなと思っています。
実際にお話を伺っていても、介護は本当に素敵な仕事だと思いますので、「介護の方ってこういうことを考えているんだな」という部分を医療従事者の方にも感じていただけたら嬉しいです。
結び
是非、本記事を通して、あるいは実際に『レクリエ』を手に取ってみることによって、介護職の方や介護のお仕事への理解を深めていただければ幸いです。
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