アドバンス・ケア・プランニングのポイント
医療者は常に患者さんとご家族にとって、最善は何かを考えています。
その結果、余命宣告をすることもあるでしょう。
しかし、余命宣告をされた患者さんにとっては、自分で動ける間にしたいことがあるかもしれません。
その時のために、いくつかのポイントをお伝えします。
【アドバンス・ケア・プランニングのポイント①】大切な人に自分の意思を理解してもらう
自分の意思を最大限尊重してほしいという方は、まず自分がどのように最期を迎えたいのか考え、それを大切な人(あなたの意思決定の代理人になってくれる人)と話し合い、しっかりと理解してもらいましょう。
仮に急に病状が悪化し、自分で意思決定を下せない状況になっても、あなたの意思を代弁してくれるはずです。
画像出典:moravianmanor.org
【アドバンス・ケア・プランニングのポイント②】書面に残しておく
話しているだけでは、曖昧になってしまう部分もあると思います。
しっかりと形に残しておくことが重要です。
【アドバンス・ケア・プランニングのポイント③】状況が変化した度に相談する
話し合いは1度だけで決めてしまうのではなく、何度も相談できる関係を作っておくことも大切です。
元気な時と病気になった時では、「どうしたいのか」という意思は変わることがあるからです。
例えば、元気な時には癌になっても、つらい抗がん剤治療はしないと考えている方もいるでしょう。
しかし癌になり、余命宣告をされ、つらい治療をしても、生きていたい・生きていなければならないと思い、治療をするケースが実際にあります。
また、大切な人の自分への思いを聞くことで、気持ちに変化がみられることもあります。
アドバンス・ケア・プランニングとは まとめ
私事ですが、20年前に父を肝がんで亡くしています。
20年前ですので、本人への告知はされず、家族の中で医療者は私だけでしたので、私が主治医と相談し、治療方針を決めました。
その時は最善の方法だと思ったことを選択しましたが、時々「父はどう思っていたのだろう」と思うことがあります。
患者さん本人だけでなくご家族にとっても、後悔せずに最期を迎えられ、送り出せる。
そんな状況を作るためにも、考えてみてはいかがでしょうか?
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