超高齢化社会を迎える日本にとって、「看取り」の重要性は高まってきています。
看取りとは改善を目的とした医学的治療を行うのではなく、対象となる方ができるだけ自然な形で本人らしい最期を迎えることを援助することです。
そんな「看取り」のプロと為るための「看取り士」とはどんな資格なのか、またどのように取得するのかを紹介していきます。
*看取りについて詳しく知りたい方は〈こちら〉
画像出典:wisegeek.com
看取り士とは
看取り士とは一般社団法人日本看取り士会による認定資格です。
一般社団法人日本看取り士会によると「自然で幸せな最後を迎えられるために、旅立つ方の心・魂に寄り添い、ご本人の想いや愛を受け止め、残った方に受け渡し、納棺前までの最後に寄り添う」ための根幹を身に着ける講座とのことです。
毎月数か所で講座が開かれ、資格取得者数は2016年8月で165名だそうです。
看取り士になるためには
看取り士となるための条件とは
介護系や看護系など資格の有無や性別、年齢は問いません。
開催は国内の数か所で行われています。
ホームページに毎月の開催スケジュールが発表されているので参考にされると良いでしょう。
*ホームページは〈こちら〉
必要講座を事前に受講すると宿泊講座に参加できる。
「看取り士」は、一般社団法人日本看取り士会が開催する4泊5日の胎内内観講座・暮らしの作法(実習)を終了すると資格が認定されます。
この宿泊講座を受講するには、同会が開催する「看取り学初級」および「中級」と「1日胎内内観講座」および「日本の作法」「生食(マクロビオティック)」を事前受講しておくか、同時に受講する必要があります。
「日本の作法」「生食(マクロビオティック)」については自宅学習が可能です。
宿泊講座で行われる「胎内内観」は、自身を客観視するためのもの。
胎内内観とは、自身を客観的にみるためのワークです。
内観を体験すると、自分や社会についてありのままに肯定的に受け止められるようになると言われています。
柔軟でしなやかな心を育むとされ、刑務所などの矯正教育や、学校教育、企業研修などにも取り入れられています。
体験者の感想でも「実際に体験するまでは、何をするかわからなかった」とありますが、内観は体験するまではイメージが湧きづらいようです。
看取り士会の胎内内観では、母親とのつながりを重視し、また講師の看取り経験を組み合わせた手法とされています。
1メール四方の空間の中で、これまでの自分の生きてきた過程を振り返り、また、関わってくれた人々についても深く「調べて」報告を繰り返します。
ここでの「調べる」とは、相手の立場にたって考えるということを指します。
そして、関わってくれた人それぞれに向けた手紙を書いたり、その相手の立場にたって自分にむけた手紙を書くということを繰り返します。
「調べる」ことで、自らが自己中心的な考えをしていたことを自覚します。
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