人間は、口から食事を摂取(体に取り入れ)して、胃や腸といった消化管を通る過程で身体の中に吸収されることで、栄養を取り入れています。
これを経口栄養・経口摂取と言います。
経口栄養という言葉は、管を通して摂取する経腸(経管)栄養・経静脈栄養に対比して使われます。
【PR】
看護師の転職を考えている方は
こちらがオススメです♪
画像出典:malnutrition
経口栄養は、自然な食事形態である
現代は、食事が摂れなくなれば中心静脈栄養も経管栄養も、すぐにできるようになりました。
しかし、やはり食事というのは人間の自然な行動であり、一番自然な食事形態です。
それを人口的にしてしまうと、本来の機能まで損なわれてしまうことになります。
経管栄養をしなくなると、消化管はどんどん衰退し、本当に自分で食物を消化・吸収することができなくなってしまいます。
それに、食べることは本来人間の楽しみの一つであるべきなのです。
ですから、経口栄養は大切なのです。
経口摂取できなくなると、どうなるの?
口から食事を摂るなんて、当たり前のことと思いますよね?
ところが、医療の現場ではこんなにも難しいのか・・・と思うケースがたくさんあります。
どんな人が、経口摂取ができなくなるのでしょうか?
- ・脳血管疾患による後遺症:脳出血や脳梗塞に罹患すると、嚥下・咀嚼ができません。
- ・認知症による意欲低下:認知症の最終段階では、活動性が低下し、食事を摂りません。
- ・老衰:超高齢になると、傾眠傾向が強くなり、食事を摂らなくなります。
- ・嚥下機能障害:咀嚼できない、意欲はあっても誤嚥してしまう。
- ・原疾患による通過障害:何らかの病気によって、食べ物が消化管を通過できない。
こういった病気・状態になると、経口摂取ができなくなり、口からの従来の栄養摂取が困難となってしまうのです。
仮に経口摂取が可能と思われていても、誤嚥性肺炎を繰り返している場合には、食べられるとは言えませんので、別の手段を考えなくてはいけません。
画像出典:cambridgesound
経口栄養とは〜まとめ〜
昔なら、「食べられなくなった時」が亡くなる時期でした。
しかし、現代医療が進む中で、本人が食べられなくても、様々な方法によって栄養を摂ることができるようになりました。
人に一番自然な方法は、やはり経口栄養なのではないでしょうか?
【PR】
看護師の転職を考えている方は
こちらがオススメです♪
この記事はいかがでしたか? ・週一回なら、まぁ見てもいいかな♪ といった方は是非ご登録をお願いします!!
下記リンクからの無料会員登録で、 メルマガ受け取り@毎週土曜日 診療報酬改定まとめ資料受け取り などが可能になります!! (もちろん、わずらわしい情報は一切お送りしませんよ♪)
|
☆関連お役立ち情報☆ |
・気管カニューレとは〜訪問看護師が知っておきたい情報をまとめました〜 |
☆おすすめのまとめ記事☆ |
・【看護師スキルアップ術まとめ20選】3種の看護スキルでQOLを最大化! |
★ここまでで分からない用語はありませんでしたか? そんな方は・・・
関連する記事
院内感染の定義、原因から感染経路までわかりやすく解説しました!
病院というところは清潔感があるように見えて、一番汚染されているところなのかもしれません。院内感染には実はちゃんとした定義があり、原因についてもいろいろで感染経路についても様々で、病院だからこそ発生してしまう細菌まであります。今回は院内感染について、その定義・感染経路などを丁寧に説明していきます。
経管栄養とは ~経口摂取ができない人の命綱~
経管栄養とは、経腸栄養とも呼ばれるもので、何等かの理由によって口から食べ物を摂取することができない場合に用いられる、栄養管理の方法です。脳血管疾患の増加や高齢社会の現代には、なくてはならないものとなっています。
気管カニューレとは〜訪問看護師が知っておきたい情報をまとめました〜
気管カニューレの交換は医療行為に当たるので、訪問看護師が行なうことはありませんが、家族などに対し説明や指導を行なうという面でもしっかりと知っておかなければなりません。家族にしっかりと指導しながら、訪問時にもきっちりと管理ができるように種類、特徴、指導のポイントなどをご紹介させていただきます。
エンゼルケアとは?〜看護師が患者さんに関わる最期のケアです
看護師として患者さんと向き合う以上、避けて通ることのできないのが患者さんの「死」です。死に向きう回数が多くても、寂しい気持ちは変わらないですよね。今回はそんな患者さんに看護師が行なう「最期ケア」である「エンゼルケア」についてまとめてみたいと思います。
言語聴覚士とは ~コミュニケーションと摂食嚥下障害のスペシャリスト~
「リハビリの先生」というと理学療法士(PT)や作業療法士(OT)の方が身近かもしれません。でも、実はもう1職種。言語聴覚士(ST:エスティ―)と呼ばれる職種があります。では、言語聴覚士(ST)に為るためにどうすればよいか、また実際にどのような仕事を行なうのかを紹介します。