医療現場において薬剤師はポリファーマシー対策を以前から行っています。
ポリファーマシー対策における薬剤師の仕事について説明します。
ここでは現場でよくある<国><医師><患者さん>の3つの視点からポリファーマシーに対して薬剤師が求められていることをお伝えします。
ポリファーマシーに対して薬剤師が国から求められていること:残薬確認をする
前回の診療報酬改定で薬剤師に残薬確認が義務付けられました。
もちろん今までも薬剤師は必要と思われる方には残薬確認をしていましたが、国から義務付けられることになり、より薬剤師の役割が明確になったと思います。
医療費の削減とポリファーマシーの改善が同時にできるので、この流れは続くと考えられます。
残薬確認はポリファーマシー対策において重要です。
実際に患者さんに残薬を家から持ってきてもらうと、ものすごい量の薬を持参する方が時々います。
以前処方されていたが現在は処方されていない古い薬が混ざっていることも珍しくありません。
薬剤師が確認して残薬をどうすればよいか説明することで、ポリファーマシーが解決します。
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ポリファーマシーに対して薬剤師が医師から求められていること:残念ながらほとんどありません
実際のところ医師から薬剤師に患者さんの薬について相談されることは滅多にありません。
しかし医師の全く専門外の薬を服用されている患者さんの場合は稀に医師から相談を受けることがあります。
若い医師は比較的薬剤師に理解のある方が多いので、今後は薬剤師に薬のことを相談する医師が徐々に増えてくると予想しています。
これは時代の流れだと思います。
昔は医師中心の医療でしたが、現在は患者中心の医療に少しずつシフトしてきているからです。
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