がん患者さんとの接し方について
では、がん患者さんと上手く接するには、どのようなことに注意すればよいのでしょうか?
ここでは、ご家族やご友人の方向けの情報と、医療従事者向けの情報に分けてご説明します。
がん患者との接し方<家族・友人編>
まずは、ご家族の方ががん患者さんと接する場合です。
「寄り添うこと、話を聞いてあげること」
●「患者さんへの寄り添い」が重要な理由
「患者さんへの寄り添いが大事だ」ということは、誰でも分かるかと思います。
が、その理由を明確に理解しているかどうかは、非常に重要ですので、以下述べていきます。
第1に、周りからあれこれ言われ、なんでも決められてしまうと、かえって本人の為になりません。
しかも、がん患者というものは、「自分のせいで周りに負担を・・・」と考えがちになりやすいもの。
あくまでも、周りのご家族やご友人が、強い気持ちを持ち、患者さんを一番に考え・支えることが重要です。
第2に、がんを宣告された患者さんは、日々の身体のコンディションによってついネガティブになってしまうことがあります。
不安がたまって何かを話したくなった時に、家族や友人が話を聞いてあげるということは、重要な意味を持ちます。
したがって、無理に会話をしようとするのではなく、「まずは何を考え、思っているのか聞き出す」、「それに対して誠実に答える」ということを考えましょう。
●患者さんとのコミュニケーション(具体的方法)
では、「がん患者さんとお話しをする」という点で特に知っておきたいポイントはどのようなものでしょうか?
コミュニケーションにおいては、あまり多く知識を入れすぎても、なかなか覚えたり実践出来るものではありません。
したがって、下記の6つに絞ってご紹介します。
- 1. 治療法を押し付けない
- 2. 軽率な励ましをしない
- 3. 会話に答えを探そうとしない
- 4. 会話は患者さんにリードさせ、大きくあいづちを打つ
- 5. 話の速度に注意し、患者ペースに合わせたテンポで、落ち着いたトーンで会話をする
- 6. 少し先のことをイメージできるような話をする
補足をしておくと、特に[ 6 ]は重要かもしれません。
患者さんとの会話のほとんどは、病気、病院、治療、などになってしまい、なんの為に治療を行っているのかわからなくなってしまいます。
そんな時は少し先の将来について考えるキッカケを作ると、「治療を頑張ろう!!」という気持ちになりやすいもの。
「今の治療が終わったら、好きな場所に行こう!」などの具体的な約束をすると、患者さんも「それまでなんとか頑張ろう」という気持ちになれるかと思います。
がん患者との接し方<看護師編>
看護師ががん患者と接する場合でも、家族・友人編と、大きくは変わりません。
ただし!
医療従事者として見てあげたい点が1点あります。
うつ状態に気をつける
「がん患者の15%~30%はうつ状態である」という報告もあり、
不安と肉体の不調から、うつ状態になる方も珍しくはありません。
また、うつ状態を放っておくと治療の効果もあがりません。
あまり患者が沈んでいたら、心療内科に相談するのも重要でしょう。
※「がん患者さんとの接し方」に関するおすすめ書籍
・高橋美智子、熊谷靖代、梅田恵編『ナースによるナースのためのがん患者のペインマネジメント (Nursing Today)』(日本看護協会出版会、2014年)
→こちらの著者の梅田恵先生のインタビュー記事も面白いですよ!
※「がん患者さんとの接し方」に関する参考論文
・大谷 恭平、内富 庸介「がん患者の心理と心のケア」『日本耳鼻咽喉科学会会報113巻』(2010年)
子宮がんの初期症状と見分け方、がん患者との接し方〜まとめ〜
いかがでしたでしょうか。
子宮がんは特徴的な自覚症状・初期症状が中々現れない為、判別が困難です。
普段からご自身の状態を把握しておく事が何よりも重要です。
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