【認知症に係る診療報酬改定2016】身体疾患を有する認知症患者のケアに関する評価(用語説明付)


 

平成28年度(2016年)の診療報酬改定では、
在宅領域(在宅医療・訪問看護・(ホスピス)緩和ケア・看取り)に関わる制度改定が多数行われました。

これは、在宅領域が医療・看護・介護業界に関わる”すべて”の方々に大きな影響があることを意味します。

しかし、webサイトでは、政府資料のペーストがされているのみで、情報が整理されているとは言い難いのが実情。
そこで、ビーナースが他サイトに先駆け、「在宅」にかかわる診療報酬改定項目を順次見やすい形に整理していきます。

今回は、中でも「認知症」に関わる改定項目(「身体疾患を有する認知症患者のケアに関する評価」)を、用語解説を含めてご説明します!

 ※公式資料はこちら(本記事に関連するのはp206-208)

 

診療報酬改定、緩和ケア、認知症患者

画像出典:depts.washington.edu

 

「身体疾患を有する認知症患者のケア」について

 

まずは、「身体疾患を有する認知症患者のケア」に関連する用語説明として、

認知症」に関する基礎知識をご紹介します。

 

認知症の定義

 

日本神経学会によれば、認知症とは

 

一度正常に達した認知機能が後天的な脳の障害によって持続性(本文ママ)に低下し、

日常生活や社会生活に支障をきたすようになった場合を言い、それが意識障害のないときにみられる

 

ものであるとされています。

 

正確な定義は、世界保健機関(WHO)による「ICD-10(国際疾病分類)」という文書によってなされています。

 

通常、慢性あるいは進行性の脳疾患によって生じ、記憶、思考、見当識、理解、計算、学習、言語、判断等多数の高次脳機能の障害からなる症候群

 

ICD-10(原文)
ICDのABC(厚労省資料)

 

ICD-10による認知症診断基準(要約)

 

認知症判断基準の要約

G1. 以下の各項目を示す根拠が存在する

1)記憶力の低下

新しい事象に関する著しい記憶力の減退、
重症の例では過去に学習した情報の想起
も障害され、記憶力の低下は客観的に
確認されるべきである。

2)認知能力の低下

判断と思考に関する能力の低下や
情報処理全般の悪化であり、
従来の遂行能力水準からの低下を
確認する。

1), 2)により、日常生活動作や遂行能力に
支障をきたす

G2. 周囲に対する認識(すなわち、意識混濁がない
こと)が、基準G1の症状をはっきりと証明するのに
十分な期間、保たれていること、せん妄のエピソード
が重なっている場合には認知症の診断は保留

G3. 次の1項目以上を認める

1)情緒易変性
2)易刺激性
3)無感情
4)社会的行動の粗雑化

G4. 基準G1の症状が明らかにな6か月以上存在
していて確定診断される

※上記は日本神経学会資料より引用

認知症の種類

 

認知症には、代表的には「アルツハイマー型認知症」「レビー小体型認知症」「脳血管性認知症」の3つがあります。

それぞれの特徴は、下図の通りです。

※その他有名なものとしては、「前頭側頭型認知症」がありますが、ここでは扱いません
※ビーナースのシリーズ記事にて、「アルツハイマー型認知症」を取り上げていますので、ぜひご参照くださいませ

画像出典:kango-roo.com

 

認知症の症状の分類

 

認知症患者の症状は、下記の2つに分けられます

 

1.「認知症状(中核症状)」:認知機能障害や注意障害、記憶障害など

2.「行動・心理症状(BPSD)」:以前は「周辺症状」と言われていた

(参考:アルメディアWEB

 

なお、

行動・心理症状(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)」に関して少し補足をしておくと、

・「行動症状」は、暴言・暴力などの攻撃性、喚声、不穏、焦燥、徘徊などの症状のことを指し、

・「心理症状」は、不安、抑うつ、幻覚、誤認などのことを指します。

 

認知症患者数の将来推計

 

2012年度の認知症高齢者の数は、約462万人で高齢者全体の15%に上ります。

そして、厚生労働省の資料によると、2025年の認知症高齢者は約700万人

その割合はなんと「20.6%」で、高齢者のうち約5人に1人が認知症になると推計されています。

厚生労働省の資料によると、2025年の認知症高齢者は約700万人。高齢者のうち、約5人に1人が認知症

画像出典:minnanokaigo.com

 

「身体疾患を有する認知症患者のケアに関する評価」の概要

 

それでは、「身体疾患を有する認知症患者のケアに関する評価」の改定項目の内容に触れていきましょう。

 

本改定の趣旨

 

緩和ケアを含む質の高いがん医療の評価について

 

本改定の基本的な考え方

 

身体疾患のために入院した認知症患者に対する

病棟における対応力とケアの質の向上を図るため、

病棟での取組や多職種チームによる介入を評価する。

 

改定項目概要

 

身体疾患のために入院した認知症患者に対する病棟でのケアや多職種チームの介入について評価する。

 

 

「身体疾患を有する認知症患者のケアに関する評価」の具体的内容

 

本改定の具体的内容は、下図の通りです。

診療報酬改定、緩和ケア、認知症患者1

画像出典:hodanren.doc-net.or.jp

 

「身体疾患を有する認知症患者のケアに関する評価」 まとめ

 

以上が、「認知症」に関わる改定項目(「身体疾患を有する認知症患者のケアに関する評価」)の整理になります。

まだまだ改定から間もないため、独自の解釈は控えております。

今後、業務等で改定にかかわる疑問が出てきたときには、ビーナースでざっと把握していただければ幸いです。

 

 

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