【地域包括ケアシステムに係る診療報酬改定2016】病棟群単位による届出(用語説明付)


 

平成28年度(2016年)の診療報酬改定では、
在宅領域(在宅医療・訪問看護・(ホスピス)緩和ケア・看取り)に関わる制度改定が多数行われました。

これは、在宅領域が医療・看護・介護業界に関わる”すべて”の方々に大きな影響があることを意味します。

しかし、webサイトでは、政府資料のペーストがされているのみで、情報が整理されているとは言い難いのが実情。
そこで、ビーナースが他サイトに先駆け、「在宅」にかかわる診療報酬改定項目を順次見やすい形に整理していきます。

今回は、中でも「地域包括ケアシステム」に関わる改定項目(「病棟群単位による届出)を、用語解説を含めてご説明します!

 ※公式資料はこちら(本記事に関連するのはp14)

 

診療報酬改定、病棟群単位による届出、地域包括ケアシステム

画像出典:aia.org

 

「病棟群単位による届出」とは ~背景と意義~

 

まずは、「病棟群単位による届出」の背景と意義についてご説明します。

 

「病棟群単位の届出」の背景:7対1から10対1病棟への移行促進

 

地域包括ケアシステムにおける「病棟群単位による届出」の位置づけ

現在の病床の構成は7対1の病床が最も多く、次いで療養型となっています。

そのため、それらを順に並べてみると、下図(左部)のようにワイングラスのような構成になっています。

つまり、間にいるべき亜急性期、回復期が不足しているという構図で、在宅復帰の妨げになっていると言われています。

地域包括ケアシステムでは、これを2025年までにこけしのような形まで持っていくという目標を掲げています。

 

すなわち、10対1病棟は、「7対1病棟からの移行の受け皿」という位置づけとなり、

そして、病棟群単位での届出は、「7対1から10対1への移行の補助」という位置づけになります。

 

地域包括ケアシステム、7対1

画像出典:厚生労働省資料「平成26年度診療報酬改定の概要」p9

 

 

※参考記事

【地域包括ケアシステムに係る診療報酬改定2016】7対1入院基本料等の施設基準の見直し

【地域包括ケアシステムに係る診療報酬改定2016】重症患者を受け入れている10 対1病棟に対する評価の充実

 

「病棟群単位の届出」の意義:「7対1から移行する際のクッション」

 

地域包括ケアシステムは思っている以上にすぐそこ

地域包括ケアシステムは、「2025年時点の姿」と表記されている(※上図参照)ため勘違いされがちですが、

実は、政府が出している「実行計画レベル」でいえば、完了目標は2018年とされています。

すなわち、一般に思われている以上に、「急速な改変」が必要となるのです。

これは、医療従事者・非医療従事者関係なく、もっと周知されてしかるべき事実でしょう。

 

7対1病院にもたらされる多大な影響

では、本改定に密接にかかわる「7対1病棟」に対し、具体的にどのような影響があるのでしょうか。

まず、「7対1入院基本料等の施設基準の見直し」でも見たように、その要件の厳格化が行われました。

その影響から、仮に7対1の施設基準を満たせなくなった場合、

(1)10対1などに転換する

(2)ダウンサイジング(病床削減)する

(3)一部の病棟を地域包括ケアや回復期リハに転換する

ことなどが考えられます。

ただし、例えば10対1への転換は「収入の大幅減」を意味するため、人件費を削減するために看護師の整理などをせざるを得なくなるのです。

当然、人員整理は容易に行えませんから、病院経営者はどのような方策を取るべきか、非常に難渋することになります。(参考元

 

「病棟群単位の届出」の意味合い

 

上記のような「選択」が迫られた場合に、10対1への移行が一定程度円滑に進むような制度設計にするにはどうすればよいか

そこで出てきたのが、「病棟群単位の入院基本料」です。

これが認められることで、たとえば、、、

1.一部の病棟で重症者が多いような7対1病院では、重症度、医療・看護必要度の基準を満たしやすくなる

2.10対1への移行に当たり、看護職員数の変動を緩和できる

という効用が期待されるのです。

これが、「病棟群単位の届出」が持つ意味合いです。

 

病棟群単位の届出 意義

画像出典:blog.goo.ne.jp

 

 

「病棟群単位による届出」の概要

 

それでは、「病棟群単位による届出」の改定項目の内容に触れていきましょう。

 

本改定の趣旨

 

地域包括ケアシステムの推進と医療機能の分化・強化、連携

 

本改定の基本的な考え方

 

一般病棟入院基本料の届出について、一定の期間に限り、段階的な届出を可能とすることとし、

7対1入院基本料から 10 対1入院基本料へ転換の際の雇用等の急激な変動を緩和することで、

急性期医療の機能分化を促す。

 

改定項目概要

 

一般病棟入院基本料の届出において、

7対1入院基本料から 10 対1入院基本料に変更する際に限り

保険医療機関が、平成 28 年4月1日から2年間、

7対1入院基本料病棟と 10 対1入院基本料病棟を病棟群単位で有することを可能とする。

 

 

「病棟群単位による届出」の具体的内容

 

本改定の具体的内容は、下図の通りです。

 

診療報酬改定、病棟群単位による届出1

診療報酬改定、病棟群単位による届出2

画像出典:hodanren.doc-net.or.jp

 

「病棟群単位による届出」 まとめ

 

以上が、「地域包括ケアシステム」に関わる診療報酬改定項目(「病棟群単位による届出」)の整理になります。

まだまだ改定から間もないため、独自の解釈は控えております。

今後、業務等で改定にかかわる疑問が出てきたときには、ビーナースでざっと把握していただければ幸いです。

 


☆本記事に関連する診療報酬改定記事はこちら

 

【訪問看護に係る診療報酬改定2016まとめ】

【緩和ケアに係る診療報酬改定2016まとめ】

7対1入院基本料等の施設基準の見直し

重症患者を受け入れている10 対1病棟に対する評価の充実

 

☆その他おすすめ記事はこちら

 

緩和ケアに関して優れた知見をお持ちの梅田先生のインタビュー記事

訪問看護ステーション現場スタッフのリアルな声(5分弱の動画あり)

地域包括ケアシステムの概要について

 


 

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