本記事の目次
認定看護管理者になるには?
認定看護管理者になるための条件
認定看護管理者になるには、以下のような条件をクリアーしなければなりません。
- ① 日本国の看護師免許を有すること
- ② 看護師免許取得後、実務経験が5年以上あること
- ③ 下記のいずれかの要件を満たすこと
- ・ 要件1 認定看護管理者教育課程サードレベルを終了している者
- ・ 要件2 看護系大学院において看護管理を専攻し修士号を取得している者で、修士課程修了後の実務経験が3年以上ある者。
- ・ 要件3 師長以上の職位で管理経験が3年以上ある者で、看護系大学院において看護管理を専攻し修士号を取得している者。
- ・ 要件4 師長以上の職位で管理経験が3年以上ある者で、大学院において管理に関する学問領域の修士号を取得している者。
- ④ 認定審査:書類審査及び筆記試験
ここまでの条件、認定審査を合格すれば晴れて「認定看護管理者」となれるのです。
画像出典:doctorfm.ru
認定看護管理者教育課程サードレベルとは?
ファースト150時間、セカンド180時間、サード180時間のカリキュラム
③の要件1で触れられている「サードレベル」についてですが、「看護管理者教育課程」には、ファースト、セカンド、サードの3段階があります。
全国、各都道府県にある、看護協会や看護協会と提携する大学などの教育機関において受講することができますが、ファーストレベルで150時間、セカンドレベルで180時間、サードレベルで180時間のカリキュラムを終了しなければなりません。
この教育課程を終了することが大学院にて看護管理などの修士号を取得していない場合の最初のハードルとなります。
2016年7月時点での教育関連施設数は、ファーストレベル65、セカンドレベル58、サードレベル28となっています。
セカンドレベル、サードレベルにおいては毎年の開催ではなく、隔年または数年毎での開催となる場合があるため、注意が必要です。
各レベルで学ぶこと
カリキュラムの内容としては
ファーストレベルでは、看護管理概論、看護専門職論、ヘルスケアシステム論、看護サービス提供論、クグープマネジメント、人材育成論、看護情報論。
セカンドレベルでは、看護組織管理論、人的資源活用論、ヘルスケアサービス管理論、医療経済論、総合演習。
サードレベルでは、保健医療福祉政策論、保健医療福祉組織論、経営管理者論、総合演習など
の内容を学ぶことになります。
近隣に教育施設があれば良いのですが、地方や周辺に教育施設がない場合においては、遠方まで20日程度の期間受講が必要となります。
家庭がある場合や職場の理解、協力がなければこちらもハードルとなってしまうことも少なくありません。
「看護管理者教育課程のサードレベル終了」もしくは「大学院での修士号取得」のどちらかが、認定看護看護管理者には必要になるのです。
認定看護管理者増加のための施策
より専門的な知識を身につけ、看護管理を展開するには教育を受けることは非常に有効なことです。
また「認定看護管理者」という資格は、看護大学や大学院にて教育を受けた看護師増加に伴い、今後取得者が増えてくる資格であるといえます。
より良い看護管理を実践し、患者さんにとってより良い看護が提供できることは素晴らしいことではありますが、取得が困難な資格でもあります。
オンラインでの講演会や研修会
日本看護協会では地方や教育機関が近くにない場合に、オンラインでの講演会や研修会などの開催を積極的に進めています。
新たに大学に入学し、大学院で修士号を取得することは難しく、それでも「認定看護管理者」の取得者を増やすことが必要であるならばオンラインや様々な手法にて、受講者を増やすことも大切です。
認定看護管理者とは まとめ
今後より専門性が求められる医療現場、看護の現場において、「管理者」のあり方もより専門的である必要があります。
様々なハードルはありますが、教育を受けるということは自分自身のスキルアップだけでなく、患者さんにもより良い看護を提供できることにもきっと繋がります。
一人でも多くの管理者が、また管理者を目指す看護師が「看護管理者教育課程」を受講し、「認定看護管理者」が増えることを期待しています。
興味がある方はぜひ挑戦してみてください!
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