患者さんからのクレームで戸惑った経験は、看護師なら一度はあるのではないでしょうか?
心から反省すべきクレームから、理不尽なものまで、様々なクレームがあるかと思いますが、今回は私が体験したよくあるクレームベスト5をまとめてみたいと思います。
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本記事の目次
【看護師が体験する患者さんからよくあるクレームその1】食事がまずい!
治療のための薄味料理
病院食の中で特にクレームが多いのが「腎臓疾患」患者用の食事です。
治療のために塩分などが他の食事に比べて制限されており、薄味に仕上がっているため、この食事を食べて
おられる患者さんからは決まって、「食事がまずい!」とクレームを受けてしまいます。
【患者さんのクレーム対処法】治療のためだとしっかり説明して理解してもらう
食事も治療であることをきちんと説明して納得してもらいましょう。
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【看護師が体験する患者さんからよくあるクレームその2】テレビカードが高い!
事前に購入するテレビカード
入院中の患者さんが使われるテレビは、事前にテレビカードを購入してもらいます。
最近では冷蔵庫とテレビが一体型になっている床頭台が一般的で、冷蔵庫を使う場合にもこのテレビカードが必要になります。
【患者さんのクレーム対処法】金額は外部委託がほとんど。きちんとした説明をする
テレビカードが高くて困る!とのクレームは幾度といただく機会があり調べてみると、カードの金額、消費量に関しては病院ではなく、外部の委託業者が設定しています。
また金額、消費量はどの医療機関においてもほぼ一律で設定がされているとのことでした。
このような事情を説明し、なんとかご理解いただけるように説明するしかないようです。
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【看護師が体験する患者さんからよくあるクレームその3】私の方が先だった!
不信感につながる?順番の入れ替え
入院中の患者さんからは色々なことを依頼されることがあります。
そんな時によく言われるのが「私の方が先にお願いしたのに!」という言葉です。
特に同室の患者さんからの依頼に対して、指摘されることが多いです。
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【患者さんのクレーム対処法】待たせている患者さんに気を遣った一言をかける
業務の効率や緊急を要するなどの理由はあるかと思いますが、待ってもらう患者さんに対して、ちょっとした声かけをするかしないかで、患者さんの印象は大きく違います。
可能であれば依頼を受けた順に対応すると良いですが、どのような内容であっても、患者さんからの依頼を受けたのであれば、患者さんが待っているんだということを忘れてはいけません。
待たせてしまった患者さんには「遅くなってすいません。」の一言を忘れないようにしましょう。
【看護師が体験する患者さんからよくあるクレームその4】説明が不十分!
マニュアル通りの説明になっていませんか?
看護師が患者さんに対して、様々な説明を行う機会も少なくありません。
説明する機会が多いものに関しては、患者さん説明用の用紙の作成や、パス、マニュアルなどが作成されている施設が多いのではないでしょうか。
統一した内容で説明できる説明用用紙やパスにも落とし穴があります。
【患者さんのクレーム対処法】目の前の患者さんに合った説明をする
ただ説明すれば良いのではなくて、患者さんに合わせて説明ができているかが問題になります。
「昨日こんな用紙をもらって説明を聞いたが、よく分からない」「こんな説明は受けていない」などのクレームをもらった場合、考えて欲しいのは、説明=業務になっていませんか?
ということです。
説明すべき内容は同じであっても、患者さんがしっかり理解できていなければ、説明したことにはなりません。
患者さんに合わせた説明を行い、理解してもらったかどうかを説明後にしっかりと確認しましょう。
【看護師が体験する患者さんからよくあるクレームその5】不親切!怖い!
思いがけないクレーム:看護師自身がが思っているのと患者さんが感じている印象は違う
自分ではそんなつもりはなくても、あの看護師さんは不親切!あの看護師さんは怖い!などのクレームを受ける場合はありませんか?
多忙な業務の中で、何気ない言葉や仕草がもしかしたら患者さんに誤解を与えているかもしれません。
患者さんの性格も人それぞれですが、同じく看護師の性格も人それぞれです。
患者さんにどんな印象を与えるかも看護師のテクニックの一つです。
【患者さんのクレーム対処法】患者さんは看護師を観ている。忙しい中でも信頼し合える関係を築く
患者さんは我々看護師を非常によく観察しておられ、表情、言葉、仕草は患者さんが受ける印象に大きく影響しています。
また話を聞いてくれない=不親切、怖いというイメージにつながっているということもあるようです。
看護をしていく中でも、患者さんとの関係は重要です。
忙しい中でも、誤解されない接遇を心がけることが大切です。
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看護師が体験する患者さんからよくあるクレーム まとめ
患者さんの権利が向上し、モンスターペイシェントなどという言葉も耳にします。
病気と向き合いながら治療する患者さんには常に不安や、ストレスがつきまといます。
そんな患者さんからのクレームの裏には、様々な思いが潜んでおり、話をすればお互いに納得できることがほとんどです。
クレームにただ対応するだけではなく、もう一歩踏み込んで患者さんと関わってみることもクレームを減らす大切な手段ではないでしょうか。
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