グリーフケア・アドバイザーという資格をご存知ですか?~哀しみからの再生のプロフェッショナル~

 

看護師の現場では、関わった方の「」に直面することも多いかもしれません。

そんなとき、ご遺族の悲しみに対してどのように向き合ったら良いか考えたことはありますか?

今回は、遺族の悲しみにどのように寄り添うかを学べる資格「グリーフケア・アドバイザー」について紹介します。

 

グリーフケアアドバイザー

画像出典:medicaidsolutions

 

はじめに ~グリーフケアについて~

 

グリーフケアの定義

 

「グリーフ」とは、身近な人を失ったときの喪失や悲嘆のことです。

家族や親しい友人など身近な人を失ったとき、人は深い喪失感や悲しみを経験するもの。

その喪失感や悲しみを「グリーフ」といいます。

そして、「グリーフケア」とは、「大切な人を失った喪失感や悲しみを乗り越えようとしている人たちに寄り添い、援助していくこと」です。

※参考記事:「グリーフケア」とは?~看護師なら完璧に知っておきたい看護知識~

 

では、看護において、グリーフケアは具体的にどのように進めていくのでしょうか?

その点、重要になるのが「グリーフワーク」という概念です。

 

悲しみ乗り越えていく過程:グリーフワーク

 

グリーフケアでは「十分に悲しむことが大切」と言われますが、その「悲しみの表し方」には性格や置かれた立場などの違いから差があるもの。

人目をはばからず涙を流す人もいれば、表面的には冷静を装っていても心の奥深くで、故人との思い出や後悔を繰り返している場合もあります。

また、身体的な不調として悲しみが表れる人もいます。

それらは、「グリーフワーク」としてほとんどが「正常」とされる反応であり、一般的には同じような過程を経て乗り越えていくと言われています。

しかしながら、ある段階が長期化・慢性化してしまう場合もあり、そういった場合は医療や心理療法などの専門家の力を借りることが必要になることもあります。

※参考記事:グリーフケアにおける看護師の役割とは?~「命」「死」と向き合う看護師へ~

 

「angry girlfriend」の画像検索結果

画像出典:huffingtonpost.it

 

グリーフケアは人が前を向いて歩いていくことをサポートすること

 

遺族は自分ではどうにもならない悲しみを抱えつつ、目の前の仕事や家事などを今まで通り行わなければならず、感情が揺れ動いています。

グリーフワークは正常な反応とはいえ、自分自身だけで乗り越えることは簡単なことではありません。

グリーフケアは、グリーフワークを理解し、遺された人が前を向いていけるようサポートしていくことをいいます。

 

グリーフケア・アドバイザーの資格について

 

上記で、「グリーフケア」について説明してきました。

では、「グリーフケア・アドバイザー」とはどういった資格なのでしょうか?

 

グリーフケア・アドバイザーは一般社団法人日本グリーフケア協会の認定資格

 

グリーフケア・アドバイザーは、「日本人のグリーフワークをサポートしていくためのアプローチ法について身につけること」を目的とした資格です。

2級(初級)、1級(中級)、特級(上級)があり、一般社団法人日本グリーフケア協会の認定資格です。

まずは2級を取得し、その後さらに上級資格を取得できます。

2級では座学が中心になりますが、1級以降はグループワークを通して講師やアドバイザー同志の交流をしながら学んでいきます。

また、特級(1級)では、グリーフケアのワークショップやケア講座の開催を行うための知識・技術・ノウハウを学ぶことができます。

ただし、特級(1級)を受講するためには、協会の推薦が必要になります。

 

講習の日程は年に2回東京開催

 

年に2回、春と秋のお彼岸の時期に開催され、予告は5月と12月ごろに協会ホームページで確認ができます。

講座日程は、2級は1日間、1級と特級は2日間と集中して学べます。

しかしながら、開催地は東京のみに限られており、今後も地方開催の予定は今のところはないそうです。

 

医療関係者以外にも役に立つ

 

医療や福祉関係者だけではなく、葬儀関係者、宗教家のほか、教員や心理士、遺族当事者、そして、災害支援ボランティアなどの受講があります。

具体的な人数については、明らかにはなっていませんが、2級の講座受付は公開30分後には終了となっている場合もあったとのことですので、今注目されている資格のようです。

 

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画像出典:onlyyouforever

 

グリーフケア・アドバイザー まとめ

 

哀しみからの再生(グリーフワーク)を支えるためのケアについて学べるのが、グリーフケア・アドバイザーです。

患者さんや利用者さんだけではなく、ご家族を支えることも大切なことですね。

 

※参考資料①:日本グリーフケア協会 HP

※参考資料②:いい葬儀 グリーフケア

 

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☆関連お役立ち情報☆
 

「グリーフケア」とは?~看護師なら完璧に知っておきたい看護知識~

グリーフケアで注意すべきポイント3つ ~たとえば、「気を落とさずに」と声をかけていませんか?~

グリーフケアに関するオススメ本5選 ~忙殺で摩耗する自分の心を洗濯したい方へ~

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