看護管理者とは、看護の現場に置ける責任のある立場の人間、部長、副部長、師長、副師長、主任などを指します。
多くの施設においては、この管理者が看護の現場を管理、統括、教育、評価、運営していると思いますが、看護管理者への昇格基準は各施設様々です。
認定看護管理者としての看護管理者教育課程を経て、管理者として昇格する事が理想的ではありますが、実際は昇進後に看護管理者教育課程を受ける場合や、各施設に院内基準として看護管理者育成のための管理者研修を実施している事も少なくありません。
今回は看護管理者研修で行うべき点、注意すべき点などをまとめてみたいと思います。
※〈看護管理者の役割と課題について 〉役職ごとにまとめた記事もあるので、参考にしてみてください♪
画像出典:dailymail.co.uk
看護管理者研修の役割とは
皆さんの働く職場では、様々な看護管理者が活躍されているかと思います。
病棟で考えれば、各病棟に、師長、副師長、主任などの役職が配置されており、看護部全体を看護部長、副看護部長などが統括しています。
主任、副師長、師長は身近にその業務などを見ることが出来るかと思いますが、実際に自分自身がその立場に立って初めて見えることも沢山あります。
多くの場合において、昇格後にそのプレッシャーや様々なストレスで離職を考えてしまう人も少なくありません。
実際に昇格し初めて見えること、感じることは非常に多いのです。
つまり、、、
昇格するような優秀な人材が離職を考えるようなことを防いだり、優秀な人材の育成のために、看護管理者研修は大切です。
また、看護管理者の業務や役割などを研修の中で教育することも大切ですが、管理者のフォローアップという面でも、看護管理者研修は大きな意味を持っています。
看護をマネジメントすることも看護
管理職として働くにつれ直接的に患者さんと関わり、看護を展開することは少なくなります。
患者さんとの関わりは、看護師にとって大きなやり甲斐であり、管理職となりこの患者さんとの関わりが少なくなってしまうと、看護師としてのやり甲斐を見失いがちになってしまうことがあります。
その結果、看護師としての自信や目的を喪失してしまうことに繋がることもあるのです。
しかし看護管理の意義の説明として、「看護管理があってはじめて質の高い看護実践が生まれる」と記されているものがあります。
患者さんと直接的に関わることは少なくなるかもしれませんが、管理者がいなければ決してより良い、質の高い看護は提供できないということを忘れてはいけません。
看護師として、看護管理者として働いているすべてのことは、必ず患者さんにつながっています。
質の高い看護をするために、環境を整え、様々な調整をし、看護職員の教育、指導など看護実践における総合的な「マネジメント」をすることが看護管理者の看護なのです。
マネジメントするべき内容などは看護管理者教育の中には入っているかと思いますが、看護管理の大切さ、そして看護管理も看護であるということをしっかりと認識させ、自覚させることも大切です。
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