栄養は生命と直結しており、食べている物が人間を造っていると言っても過言ではありません。
健康を維持するためには良い食事が必要です。
そのためにも管理栄養士の役割が重要となってきます。
ここではプライマリ・ケアにおける管理栄養士の役割について考えていきましょう。
画像出典:gezondheidsnet.nl
プライマリ・ケアにおける管理栄養士の役割1:栄養評価、食事摂取状況に基づいた栄養療法
管理栄養士は、栄養学的な診断から栄養状態の評価を行うことで、適正な栄養管理が早期に行うことができます。
早期に行うことで健康状態が維持・増進につながります。
専門的観点から、問題点を抽出することができ、その方に合った食事療法を提言することもできます。
私の経験上、高齢者の方の買物事情を見ると、スーパーで大量にインスタントラーメンを買っていらっしゃる光景を見ることがあります。
お湯を入れれば食べれられるという手軽さと安価で購入できるというメリットがあるからだと思います。
しかし、味が濃く・塩分も多く・栄養に偏りがあり、勧められるものではありません。
画像出典:healthywomen.org
プライマリ・ケアにおける管理栄養士の役割2:患者さんや家族への栄養指導、疑問点への回答
管理栄養士は、個人の身体状況・栄養状態等に応じた高度の専門的知識及び技術を要する健康増進のための栄養指導が行えます。
例えば、疾患に基づいた食事療法について、嚥下、咀嚼に問題のある方へのアプローチなどがあげられます。
病院や施設と違い、在宅で生活されている方にとっては、患者さんに合った食事の形態や食材の選択についても個別に相談ができます。
私の経験上、食の細い高齢者の患者さんは炭水化物を取ってしまうとその他の栄養素が取れなくなってしまいます。
極端に言うとたんぱく質やビタミン、ミネラルの方が生命を維持するためには必要となります。
また、食事の形態についても、嚥下、咀嚼機能に問題がある場合はゼリー、プリン、ヨーグルト状の食材の方が食べやすく、水分についても、トロミがついている方が摂取しやすいのです。
私が携わったある患者さんはプリンとヨーグルトと野菜ジュース、100%のジュースで何年にわたり元気に過ごされておられました。
いくら体に良い食事であっても、患者さんご本人が食べなければ、食べられなければ意味がありません。
▶ 次ページへ:プライマリ・ケアにおける管理栄養士の3つ目の役割とは?
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