1-3 オレンジプランの問題点~地域社会への周知~
一通り、オレンジプランの概要について内容を列挙していきましたが、オレンジプランの問題点はどこにあったのでしょうか。
それは「抜本的な解決策がない中、地域社会への周知に十分な取り組みがなされていない」ことだと考えられます。
オレンジプランで政府は数値的な取り組み目標を掲げ、実際に「認知症ケアパス」などは多くの自治体で取り組まれています。
しかし、そのような地域社会を巻き込めるような活動が外部から分かりにくくなっているのが問題であるといえます。
オレンジプランの中では、認知症に対する個人レベルの取り組みについてもフォーカスを当てており、例えば「認知症サポーター」が挙げられるでしょう。
2015年には700万人を超えるなど、オレンジプラン策定の結果取り組みが広がっていることは確かですが、約半数が60~70代であったり、地域によってサポーターの数が十分ではなかったりするといった問題点もあります。
オレンジプランの策定から4年が経った今、20~30代の若者や、サポーター数の少ない地域にフォーカスして普及イベントを行うなど、総論ではなく各論的な取り組みが必要でしょう。
参考文献:みんなの介護「みんなの介護ニュース」
1-4「オレンジプランの全て~復習編~」まとめ
いかがでしたか。
オレンジプランは平成27年に「新オレンジプラン」として足りないところや目標の更新を行い、その役目を終えています。
しかし、新オレンジプランを検討するうえで、オレンジプランは欠かせないものです。
オレンジプラン・新オレンジプランを理解することで、現在日本の認知症政策がどのような方向に向かっているのか分かります。
認知症患者に対し地域や家族が寄り添える世の中が少しでも構築できる世の中になるといいですね。
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