緩和ケアにかかる費用、比べてみました!「病棟」と「在宅」の差って?

 

緩和ケア病棟、ホスピスと呼ばれる施設ではどれくらいの費用がかかるのか知っておられる方は少ないでしょう。

そこで働いている看護師も具体的にどれくらいの費用がかかるのかを知らない方が多いと思います。

今回は病棟在宅ではどれくらい金額の差があるのか、費用の面で比べてみました。

 

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画像出典:cdn.thedailybeast.com

 

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緩和ケア病棟の費用は?

 

緩和ケア病棟に入院した場合、医療費は1日49260円かかります。

自己負担が3割の場合は14778円、2割の場合は9852円になります。

それに食事療養費(食事代)が360円/1食がかかってきます。

その他、部屋代の差額ベッド代金がかかります。

緩和ケア病棟は無料の個室もありますが、有料の個室も多く、安くても1日5000円程度はかかります。

単純に計算しますと、自己負担が3割の患者さんでも14778円×30日で一か月約45万円になります。

 

非常に高いですね…。しかし、割引があります。

 

70歳未満であれば高額療養費が適応されますので、一般的な所得がある場合は月の医療費は82000円程度、食事療養費360円×3食で1日1080円×30日で32400円となります。

合計、一か月あたり約11万円の費用が必要となります。4か月目からは医療費が減額され44100円となり、食事療養費と合わせて一か月約80000円になります。

70歳以上であれば健康保険が適応されるため、医療費は月に44100円程度となり、食事療養費の32400円を加えて一か月約80000円の費用が必要となります。

その他、部屋代の差額ベッド代金、寝衣のレンタル料、電気使用量、テレビカードなど負担はどんどん増えます。

個室料金は1日5000円だったとしても、上記のような料金が積み重なっていくと合計で一か月15万円は軽く超えるでしょう。

また、ご家族が毎日、病院に通われるとするとご家族の交通費、食費等も必要となってきます。
▶ 次ページへ:在宅療養での費用は?

 

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