カリキュラムから見る、求められる能力の違いとは!
では、介護福祉士と初任者研修の違いを見る一つの手段として、それぞれのカリキュラムを見てみましょう。
上の表は介護福祉士の取得に必要なカリキュラムになります。
実務経験がある場合でも450時間分の学習が必要であり、養成校での取得の場合は実に1800時間もの学習を通して取得する資格です。
次に、初任者研修の場合です。
こちらは単純で、130時間の学習で取得できることが分かります。
ホームヘルパーでは必要だった実習も必要なくなり、90時間程度のスクーリングと40時間程度の受講、テストのみで取得が可能です。
二つのカリキュラムを時間だけで比べても、最低でも三倍以上の差があり、介護福祉士の専門性の高さがお分かりいただけるかと思います。
しかし、重要なのは時間以上に内容です。
初任者研修に比べて介護福祉士のカリキュラムでは、社会制度や医学知識に関する範囲が大きく広がっています。
また、介護過程という初任者研修では触れられていない範囲についての学習に実務経験ルートでも90時間、養成校においては100時間以上の時間かけていることがお分かりいただけるかと思います。
これは利用者に対して必要な介護やサービスについて考え、計画を立てて実施し、効果を検証、必要に応じた計画の修正を加えてサービスを実施していくという介護のプロセスについての学習であり、現場レベル以上での疾病や障害に対する理解、社会制度への理解を必要とするものです。
画像出典:ac-cdn.azureedge.net
介護福祉士とホームヘルパー、どう違うの? まとめ
さて、今回はカリキュラムからホームヘルパーと介護福祉士の違いを見てきましたが、いかができたでしょうか。
その最大の違いは介護過程と呼ばれる、実際の介護を行う実施者としての立場ではなく、計画を考え、よりよい介護を提案するという高い次元での介護を想定した学習にあるとお分かりいただけたかと思います。
オムツ交換が必要だからオムツ交換をするホームヘルパーと、オムツ交換が本当に必要なのかを考える能力を鍛えた介護福祉士と言うこともできるかも知れません。
これを機に各資格への理解を深め、資格取得や職種間連携などに活かしていただければと思います。
参考資料:
・厚生労働省 平成24年3月 「介護保険最新情報」
・厚生労働省 平成28年11月14日 「介護福祉士の養成カリキュラム等について」
・介護保険法
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