ターミナルケアとは医学的に治る見込みがなく遺された時間がわずかであると想定された人に対して、積極的な治療や延命治療を行うのではなく、身体的・精神的苦痛を少しでも取り除きながら本人らしく最期を迎えるためのケアや看護が行われることです。
※緩和ケアとの違いについても紹介しているので、こちらもぜひチェックしてみてください!!
→似ているようで違う、「ターミナルケア」と「緩和ケア」の違いについて
ターミナルケアを受ける場所は病院だけではありません。
イギリスやドイツなどのヨーロッパ諸国では在宅での最期が基本となっています。
日本でも医療費削減のため在宅でのターミナルケアを推進していく方針が打ち出されています。
在宅でのターミナルケアでは、訪問看護師が重要な役割を担うと考えられます。
では在宅でのターミナルケアとはどういったものなのか、また看護師はどういった役割を担っているのかについて見ていきましょう!
画像出典:livestrong.com
【PR】 訪問看護にご興味がある方へ
下記バナーより、求人情報をお手軽GET!
とりあえず登録だけしてみませんか?
【在宅でのターミナルケアの特徴①】チームで支える
連携して家族中心の介護を支える
在宅で最期を迎えることを選択した本人や家族は、住み慣れた自宅で最期を迎えたい・迎えさせたいという場合もあれば、金銭的な事情といったその他の理由もありえます。
たしかに費用面では病院に比べると負担が小さく抑えられますが、家族の身体的・精神的な負担はかなり大きいものです。
日々の介護の主体はどうしても家族が中心になりますが、医師や看護師、介護士や各種療法士、ケアマネージャーなどの職種が密に連携を取り合いながら、所属はそれぞれ異なってもひとつのチームとして本人や家族を支えていく必要があります。
【在宅でのターミナルケアの特徴②】本人や家族の身体的・精神的な苦痛緩和は日常生活も含めたケアが必要
病気や加齢による機能低下に対処する
ターミナルケアを受ける状況にある人は、ガンの末期や進行性の神経系疾患、認知症や加齢による機能低下などの場合が考えられます。
医学的に積極的な治療は行わないにせよ、苦痛を緩和するための点滴が必要であったり、身体機能の低下によっては褥瘡の予防を行ったりなど、ケア内容は個々の状態で異なってきます。
経鼻経管栄養や胃ろうなどを用いた栄養補給や点滴を用いる場合もあります。
また医学的な処置のほかに、本人や家族の精神的な不安の緩和、実際の生活(家事や入浴など)の支援も考慮が必要です。
画像出典:rd.com
▶ 次ページへ:在宅でのターミナルケアの特徴その3と看護師の役割は??
【PR】 訪問看護にご興味がある方へ
下記バナーより、求人情報をお手軽GET!
とりあえず登録だけしてみませんか?
関連する記事
家族のコミュニケーションを支える言語聴覚士(ST)が在宅で果たすべき役割とは?
総合病院で『言語聴覚士(ST)』と働いた経験がある人もいるかもしれませんが、在宅の現場では、まだまだ会う機会が少ない職種なのかもしれません。いったい訪問リハビリテーションで働く「言語聴覚士(ST)」は、どのような仕事をしているのでしょうか。今回はそんな言語聴覚士の仕事内容と在宅での役割を見ていきます。
「何でも屋」とも呼ばれる作業療法士(OT)が在宅で果たすべき役割とは?
需要の多い作業療法士ですが、どんな仕事をしている人たちなのかイメージできますか?作業療法士(OT)自体は、病院や施設の多くに在籍している職種の1つのです。訪問リハビリテーションの現場でも理学療法士(PT)と同様に採用募集がかけられています。今回はこの作業療法士が現場でどのような役割を担っているのか見ていきます。
理学療法士(PT)が在宅で果たすべき役割とは?
理学療法士は、病院やスポーツの世界で活躍しているに関わらず、なかなか何をしているのかわかりにくく、「リハビリの先生」とまとめてしまってはいませんか?在宅では看護師と密接に連携することもある理学療法士。今回は理学療法士がどのような役割を担っているのか確認してみましょう。
訪問リハビリと通所リハビリの違いとは〜個人で行う訪問リハビリVS集団で行う通所リハビリ〜
入院し治療などを経由した後、在宅生活への環境が整えば在宅に戻ることになりますが、適切なリハビリサービスを導入することで再入院リスクを最小限に抑えることも必要な視点となります。ここでは在宅サービスの中でも、訪問リハビリと通所リハビリの役割をそれぞれ確認していこうと思います。
介護保険の対象者、受けることができる具体的なサービスについてまとめました♪
介護保険という保険制度を聞いたことはあるけど、その内容を詳しく知らないという人は多いかと思います。前半は介護保険とその対象者について解説し、後半には介護保険で受けられる具体的なサービス内容についてお伝えしたいと思います。