その人らしい最期を迎えるための「在宅ホスピス」の現状:なぜ普及率が低いのか?

 

在宅ホスピスの今後 〜在宅ホスピスの需要は増え続けるのか〜

 

在宅ホスピスは今後も増加 〜死亡者総数の増加により、病院の限界〜

 

今後も在宅ホスピスの数は増加していくことが考えられます。

なぜなら、死亡者総数の増加を考慮すると、病院での看取りには量的に限界がくるからです。

この先20年間多死社会の到来により、死亡者数が1.8倍近くにまで増加するとの厚生労働省の予測もあり、病院で

死を看取ることは病院の収容能力の点から難しいのは明らかであると言えるでしょう。

 

在宅ホスピスの現状と課題10 死亡数

引用:mhlw.go.jp

 

在宅ホスピスの今後② 〜医療保険財政の限界〜

 

在宅ホスピスが必要とされる理由の1つとして医療財政の限界があります。

昨今、国民医療費は年々増加し、現在は国民所得の8%程度を占めるまでになっており、極めて厳しい医療保険財

政のために適切で効率的な医療のあり方が問われています。

そのため、在宅ホスピスの必要性はますます高まるでしょう。

以下は医療費対名目GDP比の推移を表した図です。

 

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引用:mof.go.jp

 

・在宅ホスピスの医療費用は通常の終末期医療の3分の1

 

アメリカでは、緩和ケアを受け た患者の死亡前1ヵ月間の医療費は、通常の終末期医療を受けた患者の同時期の医療

費に比べて、3分の1程度であることが明らかになっています。

このように同じ終末期医療であっても、緩和ケアの医療費抑制効果が報告されています。

そのためには、家や地域での看取りを前提とし、家族や医者、地域が一丸となって患者を支えていける仕組みが必要とされます。

 

▶ 次ページへ:在宅ホスピスの現状と課題のまとめ

 

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