癌におけるホスピスケアの必要性と役割
日本人の癌による死亡が多い間接要因
ただし、高齢化と食生活の他にも間接的な要因があります。
それは、医者の「医療」に対する認識の在り方と、「がんの治療法は手術だろう」という日本人の固定観念にあります。
「本来は、がんにならないことが一番いいのですが、日本の医師は患者を『治す』ことにしか関心がない。医者は難しい治療をするのが善で、それが本来の医者の姿だと思っているのです。検診をやっている医者は、地位が低く見られる傾向にあります。欧米では検診も医療の一つと考えられ、信頼も高い。その意味で、日本は、予防医学の後進国なのです」(上記、中川恵一氏)
このような医者の認識は、日本人全体の「予防医療」や「終末期医療」に対する意識に少なからず影響を与えているでしょう。
ホスピス緩和ケアが「がん治療」で果たす役割
この「予防医療」という点に関し、興味深いデータがあります。
それは、日本人のがんの検診率が少ないことを示すデータです。
画像出典:blog.goo.ne.jp
がんの早期発見のためには、がん検診の受診率の向上が重要です。
しかし、実は「わが国のがん検診受診率は欧米諸国に比べて低い」という事実があるのです。
このような状況下でビーナースとして注目したいのが、ホスピス緩和ケアです。
完全な「治癒」ではなく、「苦痛を和らげる」というコンセプトを持つホスピスに注目が集まれば、必然的に”長期的”な目線で病について考えられるようになるかと思います。
(詳細は、『在宅医療・ホスピスのイロハ』を参照のこと)
そうすれば、きっと予防医療に対する考え方も変わってくるに違いありません。
つまり、本シリーズでホスピスのことを扱うことには大きな意義があると言えます。
『ホスピス緩和ケアと癌(ガン)の基礎』シリーズの目次
第1回 日本人にとっての癌
まとめ ~癌についてもっと知りましょう!~
以上、いかがでしたでしょうか。
「癌による死亡が増え続けているのは日本だけ」
この事実を目にした読者の方々は、癌についてもっと詳しく知りたくなったのではないでしょうか?
その答えは、本シリーズ『ホスピス緩和ケアと癌(ガン)の基礎』の第2回以降にあります。
是非次回(がんの原因と特徴)以降もご覧くださいね!
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☆関連お役立ち情報☆ |
・『ホスピス緩和ケアと癌(ガン)の基礎知識』 第2回:癌の原因と特徴 |
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★ここまでで分からない用語はありませんでしたか? そんな方は・・・
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