ホスピスの外来ケア
ホスピスには「外来ケア」もあり、「ホスピス科外来」などの名称のもとにほとんどのホスピス(緩和ケア病棟)が行っています。
週1回のところが多いのですが、週2回のところもあり、ホスピス担当医師などホスピスのスタッフが担当します。
患者さんや家族とじっくり話しあえるよう、ホスピス外来は予約制としているところが多いようです。
定期的な曜日や回数を定めず、申し込みに応じて適宜、ホスピス外来を行っているところもあります。
しかし、一部のホスピスではホスピス専門の外来を設けず、一般外来での診療に含んでいるところもあります。
また、一般病院とは独立してホスピスだけを運営しているところでは、外来は一切行っていません。
さらに、このホスピス外来を経てホスピスヘ入院するということもあります。
その場合、病歴や経過がホスピス側に大変よくわかっていますから、入院経路としては理想の形といえるでしょう。
このほか、外来でも十分症状コントロールが可能な人や入院を望まない患者、ホスピス退院患者などがホスピス外来に通院しています。
画像出典:gardengroveinhomecare.com
治療の選択権
このように、緩和ケアといっても様々なカタチがあります。
というのも、ホスピス緩和ケア(病棟)は、あくまで患者さんが主人公となって生きるところだからです。
患者さんは、自分の身体の状態を正しく知り、自分の身体のうえに何がなされるかを知り、これからどうなってゆくかを知り、そのうえでどうありたいかを自分で選ぶことになるのです。
これは、告知を受けていてこそ可能になるということは、忘れてはいけません。
『ホスピス緩和ケアと癌(ガン)の基礎』 第6回:ホスピスの癌ケア2 まとめ
以上、ホスピス緩和ケアの中でも、主に在宅ケアに関するご説明をしてきました。
ポイントは、「治療の選択権」の箇所でも述べたとおり、ホスピスは「患者さんが主人公となって生きる」場所であるということです。
この点こそ、これまでの医療には無かった点であり、ホスピスの存在意義とも言えます。
今後、日本でもホスピスはよりメジャーな概念になっていくとともに、多くの制度的な発展がみられるでしょうが、このコンセプトだけは必ず守らなければならないのではないでしょうか?
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