リビングウィルとは？ 尊厳ある死の迎え方を考える、生前の意思を尊重しよう

患者さんの本当の気持ちを引き出してあげる必要性

 

しかし、人口的な処置は必要ないと本人が言っていても、それが本心かどうかがわからないという問題があります。

特に、平均寿命を上回る高齢者の場合は、周囲の人間が「もう年だからしょうがない」「辛い思いをさせたらかわいそう」と積極的な治療を回避することも考えられます。

 

治療しないという選択を、患者本人が望んでいるかどうかは、本人しか分からないことです。

「なるべく長く生きたい」「最後まであきらめずに治療してほしい」という気持ちがありそうなら、それを引き出してあげることが重要な点となります。

自分はどこまでの治療を受けたいのか、リビングウィルを用いてそれを明確にすることが大切です。

 

尊厳死（リビングウィル）と安楽死は同じ意味ではない

 

尊厳死（リビングウィル）は、医学的に文字どおり「その人の尊厳を大切にして死を迎えること」です。

医学的に、回復不能の状態に陥っていることかつ、尊厳死の希望明らかにしていることで、延命処置の中止や、急変時に心肺蘇生を施さず自然死を受け入れることになります。

 

患者本人が「無駄」と考える延命措置で、尊厳が損なわれないようにすることが目的です。

苦痛や痛みから逃れたいという理由で延命治療を中止する安楽死とは違います。

「死にたい」という希望は受け入れられないことは明らかです。

 

画像出典：fthmb.tqn.com

 

リビングウィルとは？～まとめ～

 

死に方を考えることは、生き方を考えることそのものです。

人生の終焉に自分の意思が生かされ、自分らしく尊厳を維持して死を迎える。

それは、元気な時に準備が必要なのです。

リビングウィルの正しい意味を知って、医療・看護を提供できるようにしましょう。

 

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