ポリファーマシーにさらされる高齢者に起こりやすい6つの症状って?

 

ポリファーマシーによる症状2:便秘

 

薬によって便秘になることがあります

上述の抗コリン作用によるものもありますし、他の作用による便秘もあります。

便秘は結構軽く考えられてしまい、ドクターは安易に便秘薬を処方しがちです

体質的に便秘がちな方は非常に多いので薬のせいだとは気付きにくいのでしょう。

しかし便秘はコントロールがうまくいかないと、お腹が張ったり、痛かったり、痔になったりといろいろ不快な症状が出るので改善したいものです。

ポリファーマシーを解決すれば便秘が改善する患者さんも多いと思います

 

画像出典:doloykurit.ru

 

ポリファーマシーによる症状3:眠い、ふらつく

 

この副作用は多くの方が経験した事があると思います。

眠気やふらつきを起こす薬はかなり多いです、そんな薬が複数使われていると高齢者でなくても危険です。転倒するリスクが高くなります。

特に女性の高齢者の場合、骨粗鬆症になっている可能性があるので転倒には注意が必要です。

骨粗鬆症の方は転倒して大腿骨の付け根を骨折するリスクが高いです

大腿骨の骨折は寝たきりになる原因の上位にランクインしている危険因子です。

転んで手を突くと手や腕の骨折をする方もよくいます。

手の骨折も足ほどではありませんが生活に支障をきたします。

 

画像出典:magazyn.diagnostyka.pl/

 

ポリファーマシーによる症状4:胃の不調を引き起こす場合も…?

 

胃腸障害を引き起こす薬はたくさんあります

またそうでない薬でも体質的に合わなくて胃の調子が悪くなることはよくあります。

しかしドクターは薬の副作用とは思わずに漫然と胃薬を追加処方するケースがよくあります。

一度処方された胃薬が永続的に処方されることも珍しくありません。
しかも胃が悪くない患者さんに予防的に胃薬が処方されることが多々あります

複数の診療科にかかっていると、「どの科でも胃薬が付いてきた!」という事もありえます。

したがって胃薬はポリファーマシーの代表的薬剤であるといえます。
▶ 次ページへ:頻度は高くないけど、起こると重大な2つの症状って?

 

関連する記事


明日からの看護知識に活かせる! ポリファーマシーの問題点4選

ポリファーマシーの問題点を薬局に勤める薬剤師が解説致します。ポリファーマシーにはいくつかの問題点があり、すぐに考えてわかるものから気がつきにくいものまでいろいろありますので、1つずつ、計4つ解説いたします!ポリファーマシーに関する知識を身につけて、患者さんの負担を減らしましょう!

ポリファーマシーに対して薬剤師に求められることと実際の仕事

医療現場において薬剤師はポリファーマシー対策を以前から行っています。ポリファーマシー対策における薬剤師の仕事について説明します。ここでは現場でよくある<国><医師><患者さん>の3つの視点からポリファーマシーに対して薬剤師が求められていることをお伝えします。

ポリファーマシー対策、2通りの場合に分けて徹底解説!

ポリファーマシーは患者さんにとって良くないこと。ではどうすればポリファーマシーを防ぐことができるでしょうか?現場で働く薬剤師が徹底解説します!自分や家族がポリファーマシーかどうかがわかっている場合とわからない場合に分けて考える必要がありますので2通りの説明をします。

ポリファーマシーって何? 〜薬剤師の見地から解説します〜

薬の飲み過ぎによる有害事象は以前から医療の現場で問題視されていますが、ポリファーマシーという言葉を耳にするようになったのは比較的最近のことのように思います。今回は、薬局に勤める薬剤師が「ポリファーマシーとは何か」を解説していきます。ぜひ普段のお仕事に役立ててくださいね♪

【体験談】看護部のトップリーダーとして働く看護部長に求められる役割とは?

「看護部長」とは皆さんにとってどの様な存在でしょうか。看護部のトップリーダーとして働く看護部長の役割は、実際にその立場に立ってみて初めてわかることばかりです。看護部長に求められる役割とはどのようなものがあるのでしょうか。看護師として、また看護部長を経験した立場から、看護部長の役割をまとめてみたいと思います。