グリーフケアとは? ~定義、方法、資格について概説します~

 

グリーフケアというと、一般人でも、看護師でもなかなか目を背けたくなります。

しかし、ここでしっかりと向き合うことが、今後の看護師としての大きな躍動となることが期待されます。

今回はグリーフケアについて概説いたします。

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画像出典:willowdalechapel.org

 

グリーフケアって何?

 

まずは、グリーフケアとは何かというところから見ていきたいと思います。

グリーフケアを理解していくために、グリーフという言葉の意味も一緒に考えていきましょう。

 

グリーフケアとは

 

まずは、グリーフケアのグリーフという意味から。

グリーフとは深い悲しみ、悲嘆、苦悩、嘆きという意味で主に人と人が死別した際に用いられる言葉となります。

大切な人と死別すると、残されたものはその人を失った喪失感やこの悲しみから乗り越えようとする感情が生まれます。

この時期は精神だけでなく身体にも不調をきたすことが多く、自分の存在に対しても疑問を持つようになります。

つまりグリーフケアとは大切な人を失った喪失感や悲しみを乗り越えようとしている人たちに寄り添い、援助していくことです。

 

画像出典:fellowshipnwa.org

 

グリーフケアができた背景

 

グリーフケアは1960年代に誕生し、日本では1990年代ごろより使われるようになりました。

最近では、東日本大震災によって家族を失った子どもたちへ厚生労働省がグリーフケアを提供したことが話題になり、一気に認知度が高まりました。

現在日本は高齢化社会真っただ中であり、これから超高齢化社会を控えています。

そのため、自然の摂理によってこれから家族を失う者、病院で大切な患者を看取らなければならない機会はますます増えていきます。

特に看護師では、自分の看護が正しかったのかなど悲しみを乗り越えることができず、精神的な疾患を誘発してしまうことも少なくありません。

こういった背景から今後グリーフケアのニーズはますます高まると予想されています。

 

グリーフケアに取り組んでいく方法は?

 

グリーフケアとはどのようにして介入していけばいいのでしょうか。

ここでは、4つの介入方法に分けてご説明していきます。

※グリーフケアの具体的な方法についてはこちらをご参照ください→グリーフケアの具体的方法3選 ~葬儀やお偲び会だけに頼っていませんか?~

 

情報的介入

 

情報的介入とは、文字通り、悲嘆を乗り越えるための情報提供をしていくということです。

具体的には、その悲しみを癒すため、自分の関わりを振り返るためのグループが病院の遺族会を中心として現在では多くあり、そういったところへの介入の情報などを提供していきます。

 

情緒的介入

 

相手の話を傾聴し、共感していくという手法をとって、相手の心に寄り添っていく介入方法を言います。

グリーフケアに対して1番最初に行われ、かつ1番大切な介入となります。

 

道具的介入

 

グリーフによって生じている日常の問題に介入し、援助を行う方法です。

悲しみにより、自身の日常生活が破たんしてしまう人も多く、とても大切な介入方法となります。

 

治療的介入

 

言葉通り、顕在化している心身の健康問題に対して医療機関への介入を勧めることを言います。

特に、グリーフによって自分自身も自傷を企てるというケースは非常に多くなっており、この介入も大切な介入となります。

 

画像出典:womenswellnessnj.com

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