「肺炎」は日本人の死亡要因の第4位にあり、中でも高齢者では「誤嚥性肺炎」が高い割合を占めています。
また、脳血管障害や服薬の影響、大量の飲酒などの影響で、たとえ若い世代であっても「誤嚥性肺炎」を発症する可能性があります。
病院に限らず施設や在宅など、どのような職場でも出会う可能性がある疾患です。
では、看護を行う上で、どのような工夫をする必要があるのでしょうか?
画像出典;gasslerorourke.com
誤嚥性肺炎の方への看護における工夫5選
工夫①:誤嚥性肺炎の患者へは、摂食・嚥下障害の予防ケアを徹底すること
誤嚥性肺炎は、本来であれば食道に入るはずの食べ物や唾液などが誤って気管に入り誤嚥したことが原因となります。
つまり患者さんには、何らかの原因で摂食・嚥下障害を呈していたはず。
誤嚥性肺炎は再発を繰り返しやすく、看護を行う上では誤嚥を予防する関わりが大切になります。
工夫②:アセスメントで患者さんごとの違いを把握すること
摂食嚥下障害に対するケアといっても、患者さんそれぞれで異なるものです。
基本は、現状のアセスメント(評価)を行い、ケア内容を検討するという流れをとります。
工夫③:的確なアセスメントのための連携を行うこと
誤嚥の予防のためには、医師や看護師の他、言語聴覚士(ST)や栄養士等も関わりながら、現在の摂食嚥下機能や栄養状態を適切に評価することが大切です。
嚥下造影検査(VF)や嚥下内視鏡検査(VE)を実施する場合もあるでしょう。
また、疲労性が強い方や麻痺がある方には姿勢の調整も必要になります。
理学療法士(PT)や作業療法士(OT)と共に安定する姿勢調整(ポジショニング)を行いましょう。
▶ 次ページへ:アセスメントの具体例、あなたは思いつきますか?
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