がん対策基本法とは? 〜法を理解し、接遇改善につなげましょう〜

 

日本人の死亡要因として最も多いのが「がん」です。

看護師は主に治療に関わることが多いかもしれませんが、患者さんにとって、がん治療は人生の一部です。

がん対策基本法』は、がんに対する対策を定めた法律です。

この法律を知ることで退院後の患者さんが抱える課題について考えてみたいと思います。

 

 がん対策基本法とは?

画像出典:i.huffpost.com

 

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がん対策基本法とは? ーがん対策を総合的かつ計画的に推進するための法律ー

 

がん対策基本法は、2006年(平成18年)に制定されました。

この法律の目的は、いまだに日本人の死因の最大要因となっている「がん」について、基本理念を定め、国民の一人一人が務める責任を明らかにすることです。

また、がん対策を推進するにあたって、具体的な計画「がん対策推進計画」の策定を行うことや、がん対策の基本事項を定めています。

 

がん対策基本法で定める基本的施策は?

 

がん対策基本法の総則では、基本理念や、それぞれの立場が担う責任が定められています。

それらの項目に沿って、国や地方公共団体が行うべき基本的な施策を紹介していきます。

 

がん対策基本法で定める基本的施策1 がんの予防及び早期発見の推進

 

がんの主な要因として以下のものが挙げられます。

 

  • ・喫煙
  • ・食生活
  • ・運動などの生活習慣
  • ・感染症
  • ・年齢,性別
  • ・その他

 

第一の基本施策では、がん及び早期発見を推進するために、がん要因の知識を普及し、様々な予防策を実施します。

また、がんの早期発見のためのがん検診の実施方法や検診後のフォロー体制、がん検診を実施する医療従事者の質の向上などに取り組むことが挙げられています。

 

画像出典:macmillan.org.uk

 

がん対策基本法で定める基本的施策2 がん医療の均てん化の促進など

 

均てん化は、医療施策の推進などで使われる言葉です。

地域格差をなくし、日本全国どこにいても同じような医療を受けられるということです。

がん医療についても、この均てん化を目指し、専門的な医療従事者の育成や、治療の拠点となる医療機関の整備、がん患者が適切な緩和ケアやリハビリテーション、相談支援等を受けられる環境を整備することが挙げられています。

また、今後の調査研究に活かすために、がん登録を進め、その情報の活用を推進していくことが掲げられています。

 

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