がん対策基本法から見えてくる課題
がん患者が社会復帰をするのは困難
がん対策基本法が制定されて10年あまりが立ちます。
がん医療の進歩は目覚ましく、がんを発症したからといっても必ずしも死ぬ病とは言えなくなってきていますね。
しかし一方では、当事者が向き合わなければならない、新たな課題が際立ってきているのです。
それは、仕事や学校といった社会の壁です。
がん患者の中には、がん治療中に退職を余儀なくされたり、治癒や寛解後の再就職が難しかったりという現状があるのです。
がん患者は仕事と治療を両立することが難しい
在宅に居ながら、通院で治療を受ける場合もあるでしょうし、ある程度まとまった期間入院をする場合もあるでしょう。
それに伴って、長期休暇や時間単位での休暇の取得が可能である他、仕事量の調整など、配慮してほしい項目が挙げられます。
しかし、平成28年のがんに関わる世論調査では約6割の人が「仕事と治療の両立はできない」と答えています。
がん対策基本法改正
事業者に対してがん患者の雇用継続に関する努力義務の追加
2016年の法改正で、企業などの事業主には、がん患者の雇用について配慮するよう努力が求められるようになりました。
「努力」ですから、捉え方によっては配慮が十分にできなくても法律に反するわけではありません。
がん患者側としては、努力義務とはいえ法律の上で、がん患者への配慮が定められたことは大きいものです。
しかし、企業側としては、がん患者が必要とする配慮は、経営を考慮すると難しいという声があるのも実情です。
画像出典:equuspartners.com
がん対策基本法から見えるがん治療の課題とは? まとめ
新たな課題をもとに2016年に法律が改訂されました。
しかし、雇用時の配慮は事業者の努力義務であるなど、がん患者にとって過ごしやすい環境とは言えないようです。
がん患者と接する上では、治療への不安だけではなく、社会復帰への不安を耳にすることも多いのではないでしょうか?
病院や施設の外、つまり社会の状況を知っておくことで患者さんに寄り添える場合もあるかもしれません。
情報の収集や勉強を怠らずに、より良い医療の提供をしていきたいですね♪
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