構音障害は発音に必要な運動が難しい
構音障害(こうおんしょうがい)は、発音に必要な脳神経―筋肉の経路のどこかが障害されることによって起こる言語障害です。
脳血管疾患の他、脳腫瘍やパーキンソン病、重症筋無力症などが原因として挙げられます。
「ろれつが回らない」などと称されることが多く、発音がはっきりしない状態です。
話すスピードが一定しない、呼気が続かないなどの要因で、聴き取りづらい場合もあります。
認知症や失語症などを合併していなければ、言語の理解や表現の内容に問題はありませんが、周囲からは誤解されやすい障害です。
特に進行性の重度障害の場合には、ICT機器などをコミュニケーションの代替ツールとして活用する場合があります。
画像出典:themarketingnutz.com
その他コミュニケーションが難しい疾患は多数ある
先述した以外にも、コミュニケーションに難しさが表れる疾患は多いものです。
たとえば、認知症の代表的な症状としても、コミュニケーションの難しさが挙げられます。
記憶や感情のコントロール、集中力の低下などが言語コミュニケーションに大きく影響します。
その他にも、
- ・聴覚障害
- ・悪性腫瘍などによる舌や声帯の摘出後
- ・精神疾患
など、様々な要因で円滑なコミュニケーションが難しくなります。
様々なコミュニケーション障害の特徴を知って患者さんの理解を深め、看護ケアの質を上げることに繋げていきましょう。
【PR】
看護師さんで転職を考えている方は
こちらがオススメです♪
関連する記事
「失語症」の方への看護の方法って? ex.平仮名より漢字を使うべき!?
コミュニケーションの難しさの背景は様々です。中でも「失語症」は脳の損傷によって起こります。しかし、失語症は何かと周囲から誤解をされやすい言語障害です。今回は「失語症」について、その概要と、症状からみた看護におけるコミュニケーションのコツをお伝えします!
看護計画における看護目標を立てるポイントとは〜対象者を全人的に捉えることの重要性〜
看護目標と言っても「病院や看護部全体を通した目標」、「病棟患者への看護目標」といった組織としての目標や「看護師個人の目標」といった個人のキャリアに関わる目標、「患者さんや利用者への看護目標」の4つの考え方があります。今回は看護計画における看護目標の立て方のポイントについてご紹介させていただきます。
看護計画におけるOTEとは〜看護計画の理解を深める3つのポイントです〜
看護計画の立案で用いられるOTEですが、OTEの各項目の意味をすぐに答えられますか?OTEを使って整理することで、目標に即した計画が組み立てられやすくなりますが、OTEを使いこなすには考え方のコツが必要です。今回はOTEとはどのようなもので、書き方ポイントは何かをご紹介させていただきます。
褥瘡を予防するための看護計画 〜リスク把握はできていますか?〜
褥瘡は皮膚の一部がただれたり潰瘍ができるだけではなく、真皮や骨にまで達するほど悪化する場合もあります。一度できてしまうと治癒に時間がかかり心身ともに負担がかかります。褥瘡に関わる看護ケアについては「予防」と「治療」の観点がありますが、今回は「予防」の視点からお伝えしていきます。
看取りにおける看護計画(ケアプラン)の重要性〜寄り添う気持ちを行動に起こすということ
看取りでは対象となる患者さんや家族の希望を十分に考慮して、本人が残された人生を可能な限り充実させ自然な最期を迎えるための援助をしていきます。その際、看護師がどのように援助していくかの方向性を示すのが看護計画です。今回は、看護計画立案あたっての最も大切なアセスメントについて一般的な事項を挙げていきます。