【体験談】認知症治療における看護上の注意点とは ex.不足の事態回避のための患者様との距離感調整

看護上の注意点その2 ~全身状態の管理~

 

認知症看護は決して、メインの認知症だけをみているのではありません。

入院している患者様は高齢者の割合が多く、その上合併症を併発していることがあります。

当院は内科的疾患の治療も行っているため、全身状態の管理ができる体制を整えています。

持病に糖尿病がある方は、インシュリン治療も開始されますが、一般科と違って自己管理・自己測定は不可能となることが多いです。

また、呼吸状態が悪化した際には、ご家族に蘇生の意思確認(DNRあるいはフルコース)をとり、その後の治療処置が変わってきます。

 

画像出典:actikare.com

 

・管理の際にトラブルに対処できるようにする

 

認知症プラス全身状態の管理は大変な労力を使います。

点滴や採血一つとっても、普通の感覚で実施してしまうと、思わぬトラブルが発生してしまうことも多々あるのです。

余談ですが、緊急の採血オーダーが出た際、私は突如その患者様に噛み付かれたことがあります。

今でも私の腕には生々しい瘢痕が残っていますが、もし感染症プラスの方だったらと思うと、今でもゾッとします。

認知症治療病棟における全身状態の管理って、このようなことも含まれてくるのだと、我ながら痛感しています。

 

看護上の注意点その3 ~自分の身を守る~

 

認知症は精神科領域に移行しています。

症状によっては精神科に近いものもあり、昨今注目されているレビー小体型認知症はその典型例の一つです。

精神科看護の対応の一つに、看護師自身の身を守ることが上がっています。

症状によっては看護師自身がターゲットになってしまい、身の危険が及んでしまうことさえあります。

患者様には背を向けないこと、精神科看護のマニュアルの一つになっていますが、忙しい現場は教科書通りにはいかないのです。

だからこそ、臨機応変に対応して、自分自身の身を守っていくことが大切なのです。

 

 

画像出典:i2.cdn.turner.com

 

【体験談】認知症治療における看護上の注意点とは まとめ

 

患者様との程好い距離感は、看護をする上でも大切な要素です。

しかし自分の身を守るために、患者様との距離感を常に意識しなければなりません。

日々の業務の中で患者さんとのベストな距離感を見つけましょう!

そして、認知症治療における看護上の注意点は、看護を提供する側とされる側、両者の面から同時に考えていく必要がありますね。

 

参考出典

「認知症 知って安心!症状別対応ガイド」 2012年7月10日 出版社:メディカルレビュー社

 

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