「アラフィフ」になり、夜勤がある病棟勤務が体にこたえるようになったころ。
ナースコールに追われ、ゆっくりと患者さんのそばで話を聞いてあげられないことに心までもついていけなくなりました。
そして、、、50歳の時に訪問看護に転職。
管理者としての転職だったのですが、出来れば「もう少し若い間に転職していればよかった」と後悔している体験や所感についてお話しします。
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病院勤務での経験からくる驕(おご)りがあった
ワーカホリックな私は、これまで産休以外は病院で勤務をし続け、様々な経験を積むことができました。
当然ながら、訪問看護に転職しても、すんなりとこの経験が活かせると思っていました。
確かにいろんな患者さんを看てきましたので、それなりに状況の把握や今後のリスク等については問題なく対応ができます。
そして、一部の業務では訪問看護スタッフに助言することもできました。
しかし、それを素直に聞いてくれるスタッフはあまりいなかったのです・・・!
私が経験してきたことはあくまで「病院」での体験であり、それが全部、すぐに訪問看護で役立つわけではなかったのです。
これまでの経験から来る自信、いや、「驕り」のようなものがあったのかもしれません。
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訪問看護特有の工夫をする必要性に戸惑った
私が思い知った病院看護と訪問看護の「違い」は、たとえば下記のようなものです。
経済的な問題
一つ目は、経済事情を勘案しなければいけないことです。
病院では、概して必要な設備や器具などの問題は生じることは少ないです。
しかし、訪問看護では、患者さんのために必要なものが全てそろっているわけではなく、必要だからと言って購入をしてもらうわけにはいきません。
で2すから、経済的な負担がないように配慮することが必要なのです。
アセスメントと予測可能性
二つ目は、「予測可能性」の大小に関する課題です。
病院では、私自身が長年勤めていることによる「慣れ」や「勘」があり、何がこの先起こるのかについての予測可能性が高いと言えます。
しかし、訪問看護ではその「勘」が働きません。
訪問スタッフの話を聞いているだけでは、住居的な問題や経済的な問題やご家族の気持ちの部分を自分で把握することは困難でした。
ただ、把握したいからと言って、担当スタッフが決まっているのに、自分も一緒に訪問するということはできません。監視しているように思われるからです。
もっと若い時に転職し、スタッフとして勤務することができていれば、絵空事ではない助言ができていたのではないかと思います。
※参考記事
・訪問看護師に21歳で転職して良かったこと ~若くても訪問看護師になれます!~
・【体験談】訪問看護に30代で転職したときのスキルアップの心得
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