足浴は看護や介護など様々な場面で行われています。
しかし、看護師として行なう足浴には身体を清潔に保つだけではなく、アセスメントに繋げることが重要になってきます。
今回は現役看護師のえつこさんに足浴の効果と注意点を紹介していただきました。
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画像出典:housecallsnursing.ca
本記事の目次
足浴の効果とは
足浴には入眠を促すことや温熱効果、血行を改善する効果、清潔に保つ効果など数多くの効用があります。
その中でも細胞を活性化させてナチュラルキラー細胞の働きを高めていくことは、専門知識の一つとしてぜひ覚えておきましょう。
ちなみにこのナチュラルキラー細胞が活性化される温度ですが、入浴と足浴の間では若干異なってきます。
入浴は41℃で約15分前後、足浴は39℃で約15分前後となっています。
足浴の際に注意していきたい観察項目のポイントとは
看護師が行う足浴は足のアセスメントも必要になってきます。
左右の足の状態を観察して、そこからリスクを評価し適切なケアへとつなげていかなければなりません。
足は片足だけではなく左右差を確認することも大切になってきます。
足の色の確認
足の色調をみることで、炎症や感染兆候を早期に発見することができます。
糖尿病の方は血流障害を起こしやすく皮膚潰瘍を形成しやすくなっています。
糖尿病の3大合併症と密接に関連してきますので、血流障害にはとくに注意していきましょう。
余談ですが、私は臨床の現場で糖尿病の合併症で足先を切断した方をみています。
連日の処置も空しく足先が壊死を起こしてしまったため、切断を余儀なくされた方がいました。
足の熱感や冷感の確認
足先が循環障害に陥ってくると左右差がみられてきます。
また神経障害の場合には両足に出現することが多いともいわれていますが、必ず左右差を観察していきま
しょう。
足の静脈瘤の確認
大伏在静脈や小伏在静脈に出現してきます。
血管が青く浮き出てくるため比較的すぐに発見することができます。
足の浮腫や腫脹の確認
足の浮腫は老廃物が蓄積したときに発生してきますが、このほかにも静脈圧が上昇した時や血清蛋白質が低下したときにも出現してきます。
腫脹は感染症の一つである蜂窩織炎のときに出現してきます。
また通風や脱臼などでもみられてきます。
浮腫は比較的、朝方よりも夕方に強くなることが多いですね。
爪の状態の確認
爪をみれば全身状態が分かるともいわれております。
足浴をするときには爪の観察を忘れずに行い、栄養状態まで評価できるようにしていきましょう。
爪の色や爪の肥厚具合、爪の形や爪の切り方などを同時に観察していきましょう。
足の血流障害の確認
足先の血流障害は足のトラブルの中でも比較的大きな原因の一つでもあります。
血流障害を疑うものには動脈の触知が確認されません。
足の動脈には足背動脈、後頸骨動脈、膝窩動脈、大腿動脈などが点在しています。
これらの動脈は普段なかなか触知する機会がないため、いざというときにあれっ?と思ってしまう場合もあります。
普段から積極的に関わっていき、触知の有無や左右差などを観察していくことが大切です。
足の神経障害の確認
神経障害には知覚神経障害、運動神経障害、自律神経障害の3つのパターンがあります。
それぞれの特徴をよく理解して足浴を実施していくと、神経障害の早期発見につながってくるのではないかと思います。
とくに糖尿病の方は知覚障害が発生してきますので、日頃から足先のアセスメントをしていくことが望まれます。
足浴の効果と注意点とは〜まとめ〜
看護師が行う足浴には、足の状態を評価し適切なケアを提供していかなければ意味がありません。
アセスメントを随時行うことで全身状態の観察にもつながっていきます。
より良いケアを目指して足浴の効果を最大限に発揮していきましょう!
※参考文献:jisha.or.jp
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