人生の最期をどこで迎えたいですか?
在宅ホスピスとは、「病気の治療が難しく余命が短いと診断された方が最期の時は自宅で自分らしく過ごす」ためのものです。
種々の調査から、死期が近い末期がん患者の方などは治癒を目的とした積極的治療ではなく、ホスピスへの期待度が高くなっていることが明らかになっています。
少子高齢化や核家族化なども進んでいるいま、本記事では、これからさらに注目されていく「在宅ホスピス」にテーマを当てていきます。
まず在宅ホスピスに関連する用語の定義を簡単にご説明したのち、在宅ホスピスの現状、課題、そして今後どうなっていくのかについてご説明します。
ホスピスの定義
小谷 みどり氏の論文『ホスピスの現状 ~ 在宅ホスピスの可能性』では、ホスピスについて次のように表現されています。
ホスピスとは本来、死にゆく人へのケアを指します。
またWHOの特別委員会は、1990年に次のように定義しています。
治癒的な治療が不可能な患者への積極 的、かつ全人的なケアを指し、痛みや他の症状コントロール、精神的、社会的、スピリチュアルな問題を優先する。
緩和ケアの目的は、患者とその家族のQOLを高めることにある。
緩和ケアは、ガン治療以外でも、疾患の初期段階においてでも適用される。参考文献:ホスピスの現状 ~ 在宅ホスピスの可能性
在宅ホスピスとは? 〜家族に看取られながらゆっくり過ごしたい〜
昨今では終末期医療対する医療の在り方について疑問を抱く声も上がってきています。
ホスピスケアを受ける場所としては在宅ホスピスあるいは施設ホスピスの2種類があります。
その中でも最期は自宅で、家族に看取られながらゆっくり過ごしたい。
そのような需要に応えているものが在宅ホスピスというケアです。
【PR】
看護師さんで転職を考えている方は
こちらがオススメです♪
関連する記事
在宅ホスピスとは? ~最期まで「心に寄り添う」仕事。看護師が働くうえでのメリットも解説~
積極的治療を望まず、苦痛を緩和して人間らしい最期を迎えたいと思う人が増えています。今回は、在宅ホスピスの待遇面について、施設ホスピスと対比しながらご説明していきます。
在宅看護は「人生のファーストチョイス」としての価値がある【日本ホスピスホールディングス・高橋 正社長インタビュー2】
日本ホスピスホールディングスの高橋 正社長インタビュー記事第2回です。「年間1万人の看取り支援」というビジョンを掲げる日本ホスピスホールディングスには、どのような工夫があるのでしょうか? 看取りを自分事として取り組むなら、本記事は必読です!
看護師がホスピスで働くということ〜最期まで自分らしく生きる為のサポートとは〜
『ホスピス=死を迎える場所』という認識の方が多く、看護師の方でも特別な意識を持つ方が多くいます。しかし、『死=絶望』ではありません。ホスピスは「死ぬまで自分らしく生きられるようにサポートするケア」なのです。今回はホスピスで働くことの意義、今後について体験談を交えてご紹介させていただきます。
【田村恵子京大教授インタビュー1】ホスピス先駆者のイマ語り ~京大教授と対話とヒトデ~
日本を代表するホスピスナース、京都大学大学院の田村恵子教授のインタビュー記事第1回です。約30年に渡る臨床経験を持ち、がん看護専門看護師の草分けとしてもご活躍された田村先生に、約3時間みっちりとお話を伺えました。まずは、現在のご活動内容からスタートです!!
【田村恵子京大教授インタビュー2】なぜ京大教授に? ~教授公募の裏側、田村恵子と現象学~
田村恵子先生のインタビュー第2回です。今回は、下記のような内容を収録しております。なぜ京大教授に就任されたのか?/なぜ「現象学」にご興味を持たれたのか?/田村先生の人生を変えた、全身が震えたある言葉とは? 実践者であり研究者でもある田村先生の含蓄溢れるお言葉の数々。 是非ご覧下さい!
在宅ホスピスとは? ホスピスの定義:死にゆく人のケア