【地域包括ケアシステムに係る診療報酬改定2016】地域包括ケア病棟入院料の見直し(用語説明付)


 

平成28年度(2016年)の診療報酬改定では、
在宅領域(在宅医療・訪問看護・(ホスピス)緩和ケア・看取り)に関わる制度改定が多数行われました。

これは、在宅領域が医療・看護・介護業界に関わる”すべて”の方々に大きな影響があることを意味します。

しかし、webサイトでは、政府資料のペーストがされているのみで、情報が整理されているとは言い難いのが実情。
そこで、ビーナースが他サイトに先駆け、「在宅」にかかわる診療報酬改定項目を順次見やすい形に整理していきます。

今回は、中でも「地域包括ケアシステム」に関わる改定項目(「地域包括ケア病棟入院料の見直し」)を、用語解説を含めてご説明します!

 ※公式資料はこちら(本記事に関連するのはp30-31)

以下多分に公式資料より引用部分が含まれています。

 

地域包括ケア病棟

画像出典:theguardian.com

 

「地域包括ケア病棟」について

 

まずは、「地域包括ケア病棟」の基本事項についてご説明します。

 

「地域包括ケア病棟」とは

 

まず、地域包括ケア病棟という言葉のご説明からです。

「地域包括ケア病棟協会」の資料によれば、次のように定義されています。

 

地域包括ケア病棟とは、急性期医療を経過した患者及び在宅において療養を行って
いる患者等の受入並びに患者の在宅復帰支援等を行う機能を有し、地域包括ケアシ
ステムを支える役割を担う病棟または病室。

 

平成26年度診療報酬改定時より導入されましたが、主に一般病床からの転換により導入されています。

では、そんな「地域包括ケア病棟」ではどのような医療が提供されているのでしょうか。

 

「地域包括ケア病棟」の機能

 

では、地域包括ケア病棟はどんな機能をもっているのでしょう。

厚生労働省によると、3つの機能があげられています。

  • 1. 急性期からの受入機能:高度急性期病院などからの患者さんを受け入れる
  • 2. 在宅・生活復帰支援の機能:地域包括ケアシステムの根主要目的の一環
  • 3. 緊急時受入機能:在宅や施設などで療養中の高齢者が具合が悪くなったときに緊急に受け入れる

 

地域包括ケア病棟の機能

画像出典:mhlw.go.jp

 

「地域包括ケア病棟」の現状

 

グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン[GHC-J]の集計によると、2014年4月から15年3月における地域包括ケア病棟の届出数は1133病院。

14年10月に急増しましたが、それ以降は微増しております。

200床以下の中小病院からの届出が中心で、病床数は、確認できる24道県だけで1万4595床になります。

うち一般病床からの移行が1万3830床、療養病床からの移行が765床。

また、1病院あたりの地域包括ケア病床数は、10床以下が154病院と最多で、病棟単位での導入となる40床以上の病院はまだ少ない状態です。

 

「地域包括ケア病棟入院料の見直し 」の概要

 

それでは、「地域包括ケア病棟 」の改定項目の内容に触れていきましょう。

 

本改定の趣旨

 

地域包括ケアシステムの推進と医療機能の分化・強化、連携

 

本改定の基本的な考え方

 

地域包括ケア病棟(病室)において、手術、麻酔にかかる費用を包括外とすること等によって、

地域包括ケアシステムにおいて比較的軽度な急性期患者に対する入院医療を整備する。

 

改定項目概要

 

1.地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料を含む)の包括範囲から、
手術、麻酔にかかる費用を除外する。

 

2.集中治療室等を持つ保険医療機関において、地域包括ケア病棟入院料
の届出病棟数に制限を設ける。

 

地域包括ケア病棟 」の具体的内容

 

1.地域包括ケア病棟入院料の包括範囲について

 

本改定の具体的な対比表は以下の通りです。

 

現行案 改定案
【地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料を含む)】

[包括範囲]

診療に係る費用(注3から注5に規定する加算、第2節に規定する臨床研修病院入院診療加算、在宅患者緊急入院診療加算、医師事務作業補助体制加算(一般病棟に限る。)、地域加算、離島加算、医療安全対策加算、感染防止対策加算、患者サポート体制充実加算、救急搬送患者地域連携受入加算(一般病棟に限る。)及びデータ提出加算、地域連携診療計画退院時指導料(Ⅰ)、第2章第2部在宅医療、摂食機能療法、人工腎臓並びに別に厚生労働大臣が定める除外薬剤・注射薬の費用を除く。)は、地域包括ケア病棟入院料1、地域包括ケア入院医療管理料1、地域包括ケア病棟入院料2又は地域包括ケア入院医療管理料2に含まれるものとする。

地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料を含む)】

[包括範囲]

診療に係る費用(注3から注5に規定する加算、第2節に規定する臨床研修病院入院診療加算、在宅患者緊急入院診療加算、医師事務作業補助体制加算、地域加算、離島加算、医療安全対策加算、感染防止対策加算、患者サポート体制充実加算、退院支援加算1及びデータ提出加算、地域連携診療計画加算(退院支援加算)、第2章第2部在宅医療、摂食機能療法、人工腎臓並びに別に厚生労働大臣が定める除外薬剤・注射薬、第 10部手術、第 11部麻酔の費用を除く。)は、地域包括ケア病棟入院料1、地域包括ケア入院医療管理料1、地域包括ケア病棟入院料2又は地域包括ケア入院医療管理料2に含まれるものとする。

厚生労働省資料より引用

 

上記のように地域包括ケア病棟入院料の包括範囲から手術、麻酔にかかる費用は除外されることになりました。

これは、地域包括ケアシステムの考え方−地域に密着し、軽度、急性の患者さんのケア体制を整える−をより強調する形の改定と言えます。

 

2. 地域包括ケア病棟入院料の届出病棟数に制限について

 

[算定要件]

以下の施設基準を届け出ている保険医療機関又は許可病床数が 500 床以上 の病院においては、地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料を除く)の届 出は1病棟に限る

  • (1) 救命救急入院料
  • (2) 特定集中治療室管理料
  • (3) ハイケアユニット入院医療管理料
  • (4) 脳卒中ケアユニット入院医療管理料
  • (5) 小児特定集中治療室管理料

ただし、平成 28 年1月1日時点で既に届け出た病棟等についてはこの限り ではない。

厚生労働省資料より引用

 

この改定もまた、地域包括ケアシステムの考え方が強調された改定であると言えます。

 

「地域包括ケア病棟入院料の見直し」 まとめ

 

以上が、「地域包括ケアシステム」に関わる診療報酬改定項目(「地域包括ケア病棟入院料の見直し  」)の整理になります。

まだまだ改定から間もないため、独自の解釈は控えております。

今後、業務等で改定にかかわる疑問が出てきたときには、ビーナースでざっと把握していただければ幸いです。

 

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