諸外国の看取りのデータ
訪問看護アクションプラン2025によれば、次のように言われています。
現在、自宅で死亡する人の割合は全国平均で12.5%ですが、これをオランダやフランスなどの在宅死の割合の30%程度(図表8)まで引き上げるとすると、医療機関で訪問看護に従事する看護職員を合わせて、約15万人が必要になると考えられます。
その根拠となるデータは下表になります。
画像出典:mhlw.go.jp
日本のターミナルケアは・・・?
まだまだ普及していない「在宅」
2008年に厚労省で、一般市民が死期が迫っていると告げられた場合にどこを最後の場所としたいかについての調査が行われました。
結果、約6割が「在宅で最期を迎えたい」、「入院するにしても出来る限り、あるいは入院が必要となるまで在宅で過ごしたい」と答えています。
画像出典:在宅医療の最近の動向
しかしながら、平成22年の人口動態統計によると、日本における悪性新生物(がん)における死亡の場所は病院が約9割となっていました。
この統計はがんに限ったデータですが、全国での在宅以外での死亡は、「87.1%」となっています。
※参考:訪問看護アクションプラン2025
つまり、日本においては、諸外国に比べて在宅での療養を優先するとまでは明確ではなく、まだまだ在宅で最期を迎える割合というのは低いということです。
しかし、訪問看護ステーション利用者の在宅以外での死亡は「43.7%」と、上述の比率の約半分であることから、訪問看護ステーションの普及が日本での在宅移行のカギとなることは間違いないでしょう。
海外と日本におけるターミナルケアの違い まとめ
イギリスやドイツでは、在宅での療養ということが明確に打ち出され、そして根付いているようです。
日本では、在宅介護の推進が打ち出されており、一般の人も在宅での最期を希望するにも関わらず、実際には実現していないことが多く、まだまだ課題があるようです。
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