最近の規模の大きい保育園では、看護師も勤務していることがあります。
園児がより安心して過ごせますし、看護師がいることで簡単な処置を始め、緊急時の判断においても任せられることから、保護者の安心感も大きいものです。
近年看護師さんの新たな活躍の場広まってきています。
そんな中でも、今回は保育園における看護師の業務とはどのようなものなのか、詳しく見ていきましょう。
本記事の目次
【保育園看護師の業務】元気が基本!健康管理
全国どこの保育園でも、それぞれの持つ様々な教育方針が存在していても園児達は元気いっぱい、健康を前進でアピールしてくれます。
けれどもやはり集団生活ですから、大人が健康を管理する必要がありますね。
・具体的な業務
感染症流行時は予防対策を考えたり、実施をしたりします。
保育園だけでなく、家庭でも出来る予防法を保護者向けにお知らせする必要もありますね。
病み上がりの園児にはバイタルチェックをしたりと、健康を維持するにはどのようなプロセスが必要かを考えなくてはいけません。
また近年では、足裏測定が園児の成長する上で大きな指標となることが知られてきています。
そういった新しい管理法を実際に導入するために、先生達への提案、保護者への説明も必要ですし、同意を得る必要もあるでしょう。
基本的には保育園のある市町村からの指示で取り入れていくことが多いのですが、現在の看護・園内における衛生環境をさらに向上させるためにも、看護師は積極的に働きかけるべきですね。
画像出典:murrayandlamb.co.uk/
【保育園看護師の業務】健康面でのアドバイス!
保育のプロフェッショナルは保育士さん、看護のプロフェッショナルは看護師さんです。
「夕べ、少し咳が出ていたのですが、今日もよく出る様なら、明日お休みさせますので…」
朝の時点で、保護者から、このような質問があるかもしれません。
そんな時は、看護師として腕の見せ所です。
保育中の症状、流行している感染症はないか、園児に喘息や心臓の持病はないか…。
多方面からの観察し、アセスメントする、看護の基本はどこに勤務していても変わりませんね。
その上で、実際に担当している保育者と相談し、その結果を保護者に伝えます。
アドバイスとしては受診のタイミングや、二次感染の危険性、どの様な病気が流行っているかなど、「◯◯かもしれない」ではなく、きちんと根拠あるアドバイスが出来るのは看護師だからこそのことです。
健康便り・保険便りを通してのアドバイスもまた、相手が読みやすいものにしたり、時期や園児の月齢にあったものを提供出来るよう取り組む必要があります。
【保育園看護師の業務】医療行為といっても処置は簡単なものが基本です
保育園は健康な子供のお世話をする施設になりますから、もちろん注射や点滴など、ある程度の技術を要するような処置はないと考えてよいでしょう。
本格的な医療行為を行うには、医師の指示がないことや、物品などが充実していないこともありますから、実施することもないでしょうし、その時の状況をよく見極めて受診・救急車の必要性を判断します。
目に砂が入った、擦り傷、ぶつけた、引っ掻かれたなど、子供に多い小さな怪我には、きちんと処置していきましょう。
擦り傷の処置時では、塗り薬に対してアレルギーを持つ子供がいるかもしれませんから、むやみに薬を使うことなく流水で洗い流し、絆創膏貼付するなど、園児に合った処置を選択しなければいけませんね。
【保育園看護師の業務】保育園看護師ならでは!園児のお世話も仕事のうち
保育園で働くことを選んだ以上、ただ怪我の処置や、病気のアドバイスに徹していれば良いわけではありません。
園児と関わり、共に遊び、成長のサポートをすること。
これは保育園ならではの醍醐味でもありますし、日頃から関わることで演じ一人一人を知るきっかけになります。
園児との関わりがあれば、自ずと保育士さん達との関わりも増えていきます。
保育園は、保育士さんがいなければ成り立ちませんし、園児を一番知っているのは保育士さんです。
保育園看護師は、保育士との連携が、業務を円滑に進めるためのカギでもありますから、保育士とお互いの理解を深め、いつも相談しやすい環境作りを心がけましょう。
画像出典:coursesplus.co.uk
【保育園看護師の業務】切っても切れない看護師業務、デスクワーク
看護師と聞けば、忙しく日々のケアと処置に追われているイメージを持たれますが、実際のところ看護師のデスクワークってけっこう多いものです。
保育園看護師に至っても、例外ではありません。
保育園でのデスクワークでは、病後に登園してきた園児の体調のお知らせを連絡帳に記入したり、その日に行ったバイタルチェックをまとめたり、保険便りなどの資料作成…、
一人でゆっくり机に向かう時間は限られていますから、わりとハードでしょう。
多くの保育園では、看護師は一人体制での勤務となりますから、医療の知識が必要なものでは「ちょっと手伝って」と頼める人がいません。
保育にも参加するため、効率よく業務をこなさなければ行き詰まります。
もしもの時には、「ちょっと時間もらえますか?」とお願い出来るように、保育士との良い関係性を築いておくべきですね。
画像出典:telegraph.co.uk
保育園看護師の業務〜まとめ〜
保育園看護師として働くには、やはり「子供が好き」であることが第一条件だと感じます。
好きだからこそ、出来る、頑張れるものがありますね。
特に園児はよく相手を見ていますから、どんなに一生懸命やっていても、気持ちのこもっていない看護や保育は見抜かれてしまうでしょう。
保育園側としても、保育士と同じように子供が好きで、健やかな成長のサポートをしたい!という看護師を望むでしょう。
看護師の一人体制ということには、的確な判断力、冷静な行動力が求められますし、その責任は計り知れません。
ですが子供達の笑顔や、その元気いっぱいの成長をすぐそばで見守ることが出来る、保育園でしか経験できないことです。
医療行為からは少し遠ざかりますが、いつでも人の心に寄り添った看護師でいたいものですね。
保育園看護師、私たちに癒やしと刺激を与えてくれる、素敵な仕事だと思います。
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