認知症治療病棟で働く看護師は、昼夜問わず悪戦苦闘の日々となっています。
普通では考えられない逸脱した行動から、客観的に患者様を分析して看護を提供しているのです。
看護業務を行う中で、私が認知症治療病棟で学んだことを4つに分けて書いてみたいと思います♪
認知症看護で私が学んだ4つのこと
認知症看護で学んだこと① ~忍耐力~
認知症治療病棟において、忍耐力は看護のポイントにもなってきます。
症状によっては、逸脱した行動がさらにエスカレートしてしまうことさえあります。
そのようなとき、看護を提供する側が刺激を与えるような行動や言動をとってしまうと、エスカレートが助長し逆効果となってしまいます。
忍耐力とはじっと待ち、混乱している患者様にしっかりと目線を合わせていくことです。
間違っても業務優先をしてはいけません。
患者様のペースにしっかりと合わせていくことで、両者の関係は必ずプラスの作用が働いていきます。
画像出典:hospicemec.com
認知症看護で学んだこと② ~共感をすること~
共感することは忍耐力にも大きく関係してきます。
共感は患者様の間違いを指摘しないことです。
症状の一つに妄想がありますが、患者様にとっての妄想はそのすべてが「事実」となります。
食事をしたことを覚えていなければ「食べていない」ことがその患者様にとっては「事実」なのですね。
間違いを指摘したり訂正したりする言動は、状況によっては禁忌となりえるのです。
そんなときはまず共感をすることが大事です。
私なら「食事は○○さんのために今作っていますから、もう少し待っていてくださいね」などの言葉をかけます♪
忍耐力と共感が入った魔法の言葉は、認知症看護で大いに活用しています。
▶ 次ページへ:認知症看護で学んだこと③ 自尊心を重んじるとは?
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