それでも現場にいたい。「隠された扉」をさがして。
こうして大きな力に押さえつけられ、それまでいかに自分達が以前の上司によって守られていたのかを痛感した私達は、一人、また一人と、メンバーを失っていきました。
以前働いていた病棟や別のホスピスに移る人がほとんどでしたが、何人かは、以前のチームリーダーがディレクターとして引き抜かれていった、キリスト教系のホスピスに転職していきました。
大きな宗教団体を母体としているそのホスピスは、ちょうどホスピス病棟を開設し、新しいポジションが空いていた事に加え、まだそれほどビジネス色に侵されてはいなかったのです。
残ったのは、あと1~2年で定年を迎える数人と、あとはこの激動期に入職してきた新しいメンバー。
すっかり変わってしまった職場の方針に失望し、ホスピスナースとしても年齢的にもターニングポイントを迎え、どうするべきか悩んでいた私に「こっちでチームマネージャーが必要なんだけど、来ない?」と誘ってくれる元同僚もいました。
思いもしなかった壁にぶち当たった私が、ホスピスナースとしての自分の将来を考えた時、まず思ったのは“現場にいたい”でした。
MSN(看護学修士)を持っている私は、マネージメントや教育と言う道もありましたが、やはり何よりも、患者さんや家族と直接関われる現場が好きだったのです。
もちろん、ナースを募集しているホスピスはいくらでもありましたが、私にはどうしてもみんなのように振り切れない、このホスピスから離れたくない理由がありました。
それは、6年ほど前に始めた小児ホスピスでした。
そして、あらためて自分の進むべき道に目を凝らしてみると、目の前に立ちはだかっていた壁にうっすらと「隠れていた扉」が見えてきたのです。
私に新たな目標と、情熱の種火を灯した小児ホスピスについては、また次の機会にお話ししたいと思います。
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