【まとめ】訪問リハビリVS通所リハビリ!~定義・内容・料金からメリット・デメリットまで~

 

訪問リハビリと通所リハビリの相違点

 

ここでは、訪問リハビリと通所リハビリの違いについて見てみましょう。

まずは、こちらの画像を見てください。

 

「デイケアと訪問リハビリの違い」

画像出典:kaiinhp.fmed.jp

 

ここで、訪問リハビリと通所リハビリの違いを簡単に次のようにまとめてみます。

 

  • 訪問リハビリ:普段の生活に寄り添うタイプのリハビリテーション
  • 通所リハビリ:患者さん自身も能動的なタイプのリハビリテーション

 

では、次からは訪問リハビリと通所リハビリについてそれぞれの定義や値段、メリット、デメリットについて詳しく見ていきましょう!

 

訪問リハビリとは

 

では、まず訪問リハビリとは一体何でしょうか?

※参考記事はこちらから:『訪問リハビリテーション』とは? 目的、必要性、定義、そして関連制度について概説します

 

訪問リハビリの定義

 

訪問リハビリの定義は介護保険法の第八条第五項によれば、次のように記述されています。

 

  • 介護保険法 第八条 第5項
  • この法律において「訪問リハビリテーション」とは、居宅要介護者(主治の医師がその治療の必要の程度につき厚生労働省令で定める基準に適合していると認めたものに限る。)について、その者の居宅において、その心身の機能の維持回復を図り、日常生活の自立を助けるために行われる理学療法、作業療法その他必要なリハビリテーションをいう。

 

次に、訪問リハビリの目的について見てみましょう。

 

訪問リハビリの目的

 

訪問リハビリテーション振興財団によれば、訪問リハビリテーションの目的は次のように記述されています。

 

  • 利用者の実際の生活の場にお伺いして、日常生活の自立と家庭内さらには社会参加の向上を図ること

 

また、『在宅を支えるリハビリテーション』という資料によれば、リハビリテーションの役割には次のような「変化」が見られるとされています。

 

  • 「廃用性の機能低下の防止/身体面・精神面の活動性の向上」
    =>「生活の活性化と社会性の獲得=活動と社会参加」への変化

 

その理由としては、高齢化の進行によって、「健康寿命を伸ばすこと」や「予防医療・介護」の概念が重要視されるようになったこと

そして、医療費が増大していることや「寝たきり」のご高齢者の数が増大したことなどが挙げられるでしょう。

そのため、従来の通所リハビリテーションでは対応できない、在宅(暮らしの中)でのリハビリテーションの必要性が出てきたのです。

 

これらから、訪問リハビリテーションの目的を一言で述べると、、、

 

「機能回復」だけではなく「社会参加を促す」こと

 

になります。

次に、訪問リハビリの専門家にはどんな方がいるのかを確認してみましょう。

 

訪問リハビリの専門家とは

 

訪問リハビリテーションの中で、利用者宅を主に訪問する専門家は次の通りです。

 

 

訪問リハビリでは動作指導や移乗・歩行介助、嚥下練習など専門性が高い分野も多いため、国家資格を保有している上記の専門家の方々が担っているのです。

 

訪問看護ステーションの場合は、看護業務の一環として訪問しているため看護師が行う事も可能です。

ただし、利用者の能力を生かした介助などに慣れていない看護師の方もいるため、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士と情報共有しながら行う事が多いようです。

 

訪問リハビリの利用料金

 

 

「訪問リハビリステーションの費用の目安」

画像出典:allabout.co.jp

 

訪問リハビリの利用料金の目安は、上記の画像の通り、利用者さんの状態次第で値段は変わります。

そのため、訪問リハビリをお考えになられる際は、一度利用を検討している事業所まで連絡を取り確認してみることをおすすめします。

 

訪問リハビリの利用状況

 

ここで、参考までにですが、訪問リハビリの利用状況について見てみましょう。

 

「訪問リハビリの利用状況と課題」

画像出典:mhlw.go.jp

 

少子高齢社会において、訪問リハビリテーションの利用者は年々増えるばかりということが分かりますね。

また、介護目的には劣りますが、予防目的で訪問リハビリを利用なさる方も若干増加しているということも一つの特徴と言えるでしょう。

 

▶ 次ページへ:訪問リハビリの具体的なサービス内容とは??

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