認知症施策である「新オレンジプラン」についてまとめました!~定義から詳細まで~

 

新オレンジプラン7つの柱その.4:認知症の人の介護者への支援

 

新オレンジプランの七つの柱の四つ目である、認知症の人の介護者への支援基本的な考え方は次の通りです。

 

  • ・認知症の人の介護者への支援を行うことは、認知症の人の生活の質の改善にも繋がるため、家族など介護者の精神的身体的な負担の軽減や、生活と介護の両立を支援する取組を推進する。

 

次に、認知症の人の介護者への支援具体的施策を記していきます。

 

  1. 1.認知症の人の介護者の負担軽減
  2.  →認知症カフェなどの設置
  3. 2.介護者たる家族等への支援
  4.  →家族向けの認知症介護教室などの普及促進
  5. 3.介護者の負担軽減や仕事と介護の両立
  6.  →・ 介護ロボット、歩行支援機器等の開発支援
  7.   ・ 仕事と介護が両立できる職場環境の整備

 

新オレンジプラン7つの柱その.5:認知症の人を含む高齢者にやさしい地域づくりの推進

 

新オレンジプランの七つの柱の五つ目である、認知症の人を含む高齢者にやさしい地域づくりの推進基本的な考え方は次の通りです。

 

  • ・生活の支援(ソフト面)、生活しやすい環境(ハード面)の整備、就労・社会参加支援及び安全確保を行い、認知症の人を含む高齢者にやさしい地域づくりを推進する。

 

次に、認知症の人を含む高齢者にやさしい地域づくりの推進具体的施策を記していきます。

 

  1. 1.生活の支援(ソフト面)
  2.  →・高齢者サロン等の設置の推進
  3.   ・新しい介護食品(スマイルケア食)を高 齢者が手軽に活用できる環境整備
  4. 2.生活しやすい環境(ハード面)の整備
  5.  →・多様な高齢者向け住まいの確保
  6.   ・高齢者の生活支援を行う施設の住宅 団地等への併設の促進
  7.   ・バリアフリー化の推進
  8.   ・高齢者が自ら運転しなくても移動手段 を確保できるよう公共交通を充実
  9. 3.就労・社会参加支援
  10.  →・就労、地域活動、ボランティア活動等 の社会参加の促進
  11.   ・若年性認知症の人が通常の事業所での雇用が困難な場合の就労継続支援 (障害福祉サービス)
  12. 4.安全確保
  13.  →・独居高齢者の安全確認や行方不明者 の早期発見
  14.   ・保護を含めた地域での見 守り体制の整備
  15.   ・高齢歩行者や運転能力の評価に応じた高齢運転者の交通安全の確保
  16.   ・詐欺などの消費者被害の防止
  17.   ・高齢者の虐待防止

 

「Dementia Care」の画像検索結果

画像出典:i2.cdn.turner.com

 

新オレンジプラン7つの柱その.6:認知症の予防法、治療法、リハビリテーションモデル、介護モデルなどの研究開発およびその成果の普及の推進

 

新オレンジプランの七つの柱の六つ目である、認知症の予防法、治療法、リハビリテーションモデル、介護モデルなどの研究開発およびその成果の普及の推進の、基本的な考え方は次の通りです。

 

  • ・認知症の原因となる疾患それぞれの病態解明や行動・心理症状(BPSD)等を起こすメカニズムの解明を通じて、認知症の予防法、診断法、治療法、リハビリテーションモデル、介護モデル等の研究開発を推進する。

 

次に、認知症の予防法、治療法、リハビリテーションモデル、介護モデルなどの研究開発およびその成果の普及の推進具体的施策を記していきます。

 

  1. 1.高品質・高効率なコホート(=共通した因子を持ち、観察対象となる集団のこと)を全国に展開するための研究等を推進
  2. 2.認知症の人が容易に研究に参加登録できるような仕組みを構築
  3. 3.ロボット技術やICT技術を活用した機器等の開発支援・普及促進
  4. 4.ビッグデータを活用して地域全体で認知症予防に取り組むスキームを開発

 

新オレンジプラン7つの柱その.7:認知症の人やその家族の視点の重視

 

新オレンジプランの七つの柱の七つ目である、認知症の人やその家族の視点の重視の、基本的な考え方は次の通りです。

 

  • ・これまでの認知症施策は、ともすれば認知症の人を支える側の視点に偏りがちであったという観点から、認知症の人やその家族の視点の重視をプランの柱の一つとして掲げた。
  • ・これは他の6つの柱のすべてに共通する、プラン全体の理念でもある。

 

次に、認知症の人やその家族の視点の重視具体的施策を記していきます。

 

  1. 1.認知症の人の視点に立って認知症への 社会の理解を深めるキャンペーンの実施(*再掲)
  2. 2.初期段階の認知症の人のニーズ把握や生きがい支援
  3.  →・認知症の人が必要と感じていることについて実態調査を実施
  4.   ・認知症の人の生きがいづくりを支援する取組を推進
  5. 3.認知症施策の企画・立案や評価への 認知症の人やその家族の参画
  6.  →・ 認知症の人やその家族の視点を認知症施策の企画・立案や評価に反映 させるための好事例の収集や方法論の研究

 

以上が、新オレンジプランの七つの柱の詳細となります。

オレンジプランとの違いなどは、「オレンジプランとはなにか~振り返り編」を参照してみてくださいね。

 

認知症施策である「新オレンジプラン」についてまとめました!~定義から詳細まで~ まとめ

 

さて、今回の記事では、新オレンジプランの定義、概要から始まり、新オレンジプランの七つの柱の詳細までじっくりと見てきました。

この記事さえ読んでいただければ、新オレンジプランについてはバッチリと言えるでしょう。

認知症問題に関して一つ大きなの問題として取り上げられることは、当事者意識をなかなか持つことができないことだと思います。

しかし、近い将来、認知症に関するさまざまな問題は身近なものになることは間違いありません

その場合、政府の施策である新オレンジプランはいかなるものなのか知っておいて損はないでしょう。

 

参考文献)

厚生労働省「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~ (概要)」

北海道江別市「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~の概要」

介護のほんねニュース「新オレンジプラン決定!認知症とともに暮らす社会へ、その中身とは?」

高齢者住宅仲介センター「認知症の基礎知識Vol.42(新オレンジプランとは)」

 

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