重症心身障がい児という言葉は聞いたことがある方は多いかと思いますが、具体的にご存知でしょうか?
平成28年度(2016年)の診療報酬改定により、新たに小児在宅医療の推進を図るため、超・準重症児の診療実績を評価することになったという背景もあり、
本稿では、「重症心身障がい児とはなにか」という点をまとめてみました。
画像出典:tvthrong.co.uk
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重症心身障がい児の概要
重症心身障がい児とは
まず「重症心身障がい児」の定義ですが、オホーツク重症心身障害児(者)を守る会によると、下記のように定義されています。
重い身体障害(肢体不自由)の他に、さまざまな程度の精神遅滞(知的障害)や行動障害などを合併している状態にある人
また、「障がい児」と言われていますが、子どもだけでなく成人もその中に含まれる点には注意が必要でしょう。
重症心身障がい児の判定基準とは?
重症心身障がい児の判定方法ですが、「大島の分類」という方法を用いて判定されることが障害児施設などでは主流となっております。
大島の分類によると、下記図の1~4の中にあてはまる方が重症心身障がい児に分類されます。
下記の図の緑色の区分1~4に当てはまる方が、重症心身障がい児ということになります。
画像出典:島田療育センター
なお、上記の「IQ」とはどういったものでしょうか?
簡単にご説明しておきます。
IQとは、、、
・知能指数(ちのうしすう、Intelligence Quotient, IQ)とは、数字であらわした知能検査の結果の表示方式のひとつである。高いほど知能が高いことを、低いほど知能が低いことをあらわす。
・「精神年齢 ÷ 年齢 × 100」の式で算出される。知能指数は100に近いほど出現率が高い(人数が多い)。50–70は軽度知的障害、35–50は中度知的障害、20–35は重度知的障害とされるが、40未満を測れない検査も多い。(wikipediaより引用)
つまり、精神年齢が高ければ高いほど、IQが高くなるということですね。
それでは、重症心身障がい児は現在日本にどのくらいいるのでしょうか。
重症心身障がい児の数は?
重症心身障がい児の数についてですが、社会保障審議会障害者部会ヒアリング資料(2008.8.20)によるとおよそ3万8000人程度いると推定されています。
知的障がい者が全国で54万人いるので、その数値を比較すると少ないことがわかります。
ですが、近年増加傾向にあるため、国家としてもさまざまな政策を打ち出しているようです。
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